vol.9 サプリメントを正しく知り、活用する
細胞は常に生まれ変わる。
前回は新陳代謝のお話をしましたが、私たちの身体の中で代謝が起こるとき、ビタミンなどの微量栄養素というものが必要となります。
骨が丈夫で強い状態を保つには代謝が正常に行われている必要があります。女性が閉経後にホルモンバランスが変化し、骨粗鬆症などの病気にかかってしまうのも、ホルモンをはじめ微量栄養素が深く関わっています。
皮膚、筋肉、血液の中の赤血球、白血球や、骨の細胞は常に生まれ変わっています。あなたの年齢が30歳だとして、皮膚や骨、赤血球は30歳ではありません。常に死んで、生まれ変わって新しくなっています。このように、細胞が死ぬことを『アポトーシス』と呼び、サイクルが正常に働いていると、身体は元気な状態にあると言えます。これが滞っていくと、老化という現象に繋がっていくのです。
生まれ変わりのペースは細胞によって異なります。トレーニングで鍛えられる筋肉は60日程度。皮膚は30日程度。骨は70〜90日程度。赤血球や白血球は120日程度。資料によって振れ幅はありますが、おおよその目安として捉えてください。
では、骨に注目して考えてみましょう。主成分のカルシウムは絶対に必要ですよね?カルシウムの吸収には、ビタミンDが非常に役立ちます。さらに、骨の強さや質を保つためには、ビタミンB、K、マグネシウム、葉酸など様々な栄養素が必要となります。
サプリメントは、未病のためと捉え直す。
では、今回のテーマ『サプリメント』ですが、サプリメントは、なぜ必要なのでしょうか?
カルシウムの1日の平均推奨摂取量は(男女年齢に関わらず)600〜800mg程度が目安とされていますが、食べ物として摂取すると、下記のような摂取量が必要になります。
◎プロセスチーズ一個=158mg
◎牛乳200ml=220mg
◎小松菜100g=170mg
プロセスチーズであれば、5つ程度のかたまり。牛乳であれば、コップ4杯分。小松菜は4束程で100gになりますので、これを500gとなると・・・20束!? ちょっと難しいですよね・・・。
3食で満遍なく色んな食品から摂る。と、なっても、なかなか時間に追われる朝や昼に品目を満たすような食事が出来るかどうか? そう考えると年齢と共に回復が遅くなったり、不具合が出て来る原因にもなりますね。
この『足りない栄養素』を補うものがサプリメントです。足りなくなって病気になってからでは遅いんです。その頃にはあなたの年齢も中年以降になっていて『代謝』自体が低下しているので摂っても吸収が悪くなっているはずです。
だから、予防として、健康な内から健康のために準備をすることがとても重要になってきます。病院から出される薬は素直に飲むのに、イメージや思い込みだけで、サプリメントはなかなか摂らないのは、非常に勿体無い。
なるか分からない病気に多額の保険をかけているのに、病気にならないように、一人ひとりが予防することには意識がなかなかいかない。日本の大きな社会問題だと思います。
必要な栄養を補うための予防として、サプリメントを今一度、捉え直してみることをお勧めします。