【理学療法士の就活】社会的認知理論からの考察
こんにちは。
大学院で学んだ公衆衛生の知識を元に、健康的な社会を作りたい理学療法士のジローです。
健康的な社会と言っても、大きすぎるので「私にできる身近なところの健康」ということで、理学療法士のキャリア形成に対する記事も書いています。
活き活き働けないと、病み・闇ですからね。
今日は、これから職場を選ぼうとしている学生さん向けに、就活の記事を書きました。
最近は、一度に卒業する理学療法士の数が多すぎて、自分が希望する職場を選ぶのが難しくなっています。
その中で、ワタクシ ジローが
「お金だけでない」
「こういう職場を選んで欲しい」
という事で、社会的認知理論を紹介し、そこからどのような職場を選べば良いかを解説します。
‖ 行動・立ち居振る舞いは自分が決めるもの?
Bobo Doll(起き上がりこぼし人形)実験をご存知ですか?
これは、「自己効力感」を提唱したことで有名な、カナダ人心理学者のBandura(バンデューラ)らによって行われた実験です。
‖ Bobo Doll(起き上がりこぼし人形)実験からわかること
すなわち行動は
「モデルとなる人々の観察を通じて生じる認知プロセスにも強く規定される」
「認知プロセスは、ロールモデルの観察によっても生じ、その記憶が、その後の似たような状況に遭遇した時にその人の行動に影響される」
「そのロールモデルが、その人にとって重要な人(親、兄弟姉妹、オピニオンリーダー、教師など)である場合には、その観察は特に強く記憶される」
Banduraは、これを社会的認知理論(Social Cognitive Theory)と名付けました。
‖ 就職見学の時には、働くスタッフもしっかり観察しよう
私も、色々な病院・施設の中に入り、数々のセラピストに会いました。
観察していると、
物を雑に扱う(一番酷いと思ったのが、患者が降りた後の車椅子を足で蹴って動かす人がいましたね)
患者にタメ口をきいてしまう
後輩や学生を過度にイジる
挨拶しても無視する
などなど。
問題は、特定の一人ではなく、集団としてそのような雰囲気を持っているということです。
‖ 長年の行動を変えることは難しい(だから、ファーストキャリアにこだわる)
長い年月をかけてから、固定化された行動を変えるよりは、その始まりを防ぐ方がはるかに簡単です。
先に挙げた人も、実は悪気が無いんですよね。
そういう雰囲気の所で仕事をしていたのでそれが普通と思っているんです。
お金や福利厚生も大切ですが、見学に行った時には、その職場の先輩の姿もしっかり見学しておきましょう。
その先輩の姿が、未来の自分です。
また、しっかり組織として、学会活動や勉強会をしているような職場でなければ、次の職場では、それ以上に臨床以外の活動もできないと思います。
勉強して成長したいという希望がある学生さんは、先輩がどのような院外活動をしているか、ネットなどで確認しておきましょう。
これからの理学療法士が、より良い環境で働け、自分の能力が活かせる環境に行けるように祈念しています。
就活・転職は早めから計画的に!
それでも詰んだら、思い切って大学院に進学するのもアリかも。
良いロールモデルになる人にたくさん会えます