数年に一度、また数十年に一度、この地に辿り着く者が居る。かの地は「燈(ともしび)の箱庭」と呼ばれ、そこには一人の番人が居るという。 箱庭の中では、ある「一定の条件下」であれば必ず花が咲くという二種類の薬草が所狭しと茂っていて、その中央付近には東屋(あずまや)がある。東屋には魔法がかかっていて、どんな大嵐であっても雨の一粒も入らないという。 今日の「お客様」は、一人の女性だった。泣いてボロボロの疲れ果てた顔をした、そのせいか中年とも見える女性。頬を伝う涙が、その跡が、彼女
突然ですが、私には妊娠歴があります。しかし結婚歴も出産歴もありません。死産──正確には、中絶手術をしました。 これは私の黒歴史である。 「いきなり重っ」と思った方、申し訳ありません。今回の内容は恐らくほとんどこんな感じで進みます。 「教育」と称した性的暴力 中学の終わり、初めての彼氏が出来ました。兄の友人でしたが、半分以上兄に脅され強要されて付き合い始めたので特に関わることも無く、一年ほど名前だけの恋人関係を続けた後に別れました。その後初恋の人とのお付き合いがありまし