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John Locke の言葉

It is thinking that makes what we read ours.
              John Locke
https://templatematching.jp/John_Locke.mp4

↑目にしたもの。↓感じたこと。


試訳・拙訳:

(思索こそが読んだことを自分のものにしてくれる。→)
思索をしてこそ読んだことが己れの血肉(けつにく)となる。
よく考えながら読んでこそ読書は自分のものとなる。
思索をしなければ読書をしても何も身につかない。
学びて思わざれば即ち罔(くら)し。

Cf.「血肉」:ここでは「ちにく」よりも「けつにく」が better。


ポイント:

  1. いわゆる「It is that...」の <強調構文>ですね。
     「It is ~ that...」の<仮主語・真主語構文>
      e.g., It is true that Tom did it all by himself.
     との見分け方は、
     <強調構文>の場合「that」より後の部分に「ギャップ」がある
     という点ですね。上の例では:
     「 makes what we read ours」
     と、主語が入るべき箇所が「ギャップ」になっています。
     読み方は:It is THINKING that makes what we read ours. と THINKING に卓立を置いて発音せねばなりません。
     なお、<強調構文>に頼らずに、実は
     「THINKING makes what we read ours.」とするだけでも強調すること自体はできますが、
     <強調構文>を使った方がダメ押し的に一層<強調>される、という訳です。Cf. https://note.com/real_hare9943/n/n670e2c59b01a

  2. <使役動詞>の make を<強制>と説明する人がいます(というよりも、大方がそう教え、一般にそう信じられています)が、
    遺憾ながらこれは間違いです。ご存じだったでしょうか?実は、
     make の<コアの意味>は他でもなく「~ をつくる」なのであって、
    「~」の部分に<モノ>がくる場合と<コト(状況)>がくる場合がある、
     ということに他なりません。
     重要な点は、<コト(状況)>が結果的に主語による<強制>と解釈されるか否かは、言語外情報文脈場面に依存する、という点です。
     e.g., Listening to jazz music makes me relax.
     → 通常、人間はリラックスすることを好むものだという<一般常識>に基づいて解釈すると、
     この make を<強制>と解釈するのは不自然ですよね。
     e.g., The father made the kids go there.
     →「the kids がそこに行くのを嫌がっている場合」のみ<強制>と解釈されます。
     →「the kids がそこに行きたいと思っている場合」だったとしたら、これを<強制>と解釈するのはです。
     e.g.,「宿題を終わらせない限りパーティーに行くこと禁止」とされていた the kids に対して、仮に
     「いいよいいよ、行っておいで。あとはお父さんがうまく話をつけておいてあげるから」と言って送り出してあげた、といったような場合なら、
     <強制>と解釈するのはです。


この点に関しては、上述の:

 make の<コアの意味>は他でもなく「~ をつくる」なのであって、
「~」の部分に<モノ>がくる場合と<コト(状況)>がくる場合がある、
 ということに他なりません。

という箇所を再度思い出してください。そう、そうなのです。そもそも、

「~」の部分に<モノ>がくる場合

にしたって、作られる<モノ>が結果的に「よし」とされることになるのか「ダメ」とされることになるのか、そういったことは最終的には言語外情報文脈場面に依存することになります。

「~」の部分に<コト(状況)>がくる場合だって、これと全く同じことが言えるのだ、という訳です。いかがでしょうか。おわかりいただけましたでしょうか。

教訓:学びて思わざれば即ち罔(くら)し。

そう、これぞまさしく、It is thinking that makes what we read ours. ですね。
https://note.com/real_hare9943/n/n9c3694fa3b3a


ps
It is thinking that makes what we read ours.
というタイトル文の太字部分に即して、もう少し具体的に考えてみましょう。

makes(=以下の状況をつくる):
[<what we read (=読むもの)> <ours=自分のもの>]

  さてここで、
<what we read (=読むもの)>
  と
<ours=自分のもの>
  との間に
<目に見えない/耳に聞こえないBE動詞>
  が(理論上)存在する
と想定してみましょう。つまりこうです:
[<what we read (=読むもの)> BE <ours=自分のもの>]

こうした状況を make がつくる、と見做せばよいというわけです。


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