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一番大きくなるのは、どこ? ★証明の必要性を感じるよう問題をこのように変えてみました

「問い」の工夫です。
中学2年数学の三角形の合同の証明で、次のような問題があります。

重なる面積が等しくなる説明のため、合同になりそうな二つの三角形を見い出し、その二つの三角形が合同になることを証明します。
目的に沿って知識を活用する問題です。
しかし、「どうして?」「説明したい」という意欲の喚起には少々難ありとと感じていました。

そこで、同じサイズの折り紙二枚を全生徒に配布し、このような「問い」に変更しました。

生徒は問題場面に沿って二枚の正方形を動かしながら考えます。
二枚の正方形を重ねて、
「黒い正方形の対角線と赤い正方形の辺が重なるように重なたとき」
「黒い正方形と赤い正方形の重なる部分が正方形になるように重ねたとき」
みたい話をします。特殊な場合を考えています。

特殊な重ね方

そのうち、
「どのような重ね方をしても、重なる面積は変わらない?」
みたいな意見がでてきます。”待ってました!”
この意見を全体に紹介し、
「本当に重なる面積は等しいの?」
みたいに「変わらない~等しい」に変換した疑問を投げかけます。

「重なる面積が変わらない?」「等しい?」「なぜ?」
生徒自身に新たな「問い」が生まれ、証明の必要性がでてきます。
そうしたら、
「二つの正方形をどのように重ねても面積が等しくなることを説明してみよう」
みたいな投げかけを行います。

生徒からは
「赤い正方形を回転すると、ここが減る分、ここが増える」
みたいな意見もでてきます。感覚的にとらえている当然な意見です。
「減った分と増えた分は、本当に等しいの?」
みたいな意見を紹介します。
この問題にいたるまで、証明の必要性を生徒にいかに感じさせてきたかが証明に移行する際のポイントとなります。

この「問い」のつくり方を頻発すると、生徒は「またか」になります。
どこでが効果的かを考え、このような「問い」をつくりたいです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。




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