006:チラシのキャッチコピーを書くシゴト
カケルはタブレットを前に首をやや傾げながら、うなっていた。
「このイメージで、このコピーはちょっと物足りないのではないかなあ・・・」
独り言をいいながら、担当者に連絡する。タブレットに話しかけたものが文字起こしされ、担当者に届くはずだ。
カケルのシゴトは、キャッチコピーを書くシゴトだ。
「キャッチコピーというのは、お客様が商品を買うための案内図だ。」
というのは先輩から言われた受け売りなのだけど、そうやってシゴトをしている。
キャッチコピーは今は誰でも生み出せる時代だ。
何か特別の才能がいると昔は思われていたかもしれない。
今もそう思っている人は多いかもしれない。
シゴトの仕方はこうだ。
まず、アプリを立ち上げる。もはやアプリというのも何か分からない。タブレットに話しかけるだけだ。
「キャッチコピーをつくるアプリを立ち上げて」
のようにお願いをAIにすればいいのだ。アプリ自体がどういうものかカケルは理解をしていない。
「キャッチコピーを書いている」とはいえ、正確には「アプリが出してきたコピーを良いかどうか品定めをしている」ともいえる。
純粋に生み出しているのは、マンションなどの建築物の名称だけかもしれない。もはや疑問にも思わない。
気に入る提案がなければ、タブレットにさらに指示を出すということが求められる。このあたりは、実は実務をやっていなければ出来ないことだ自負している。
気に入った提案がない時はどうするか?または担当者がOKとしない場合はどうするのか?
当然そういうこともある。たまにだけどね。
なあに、難しくはない。
何度もタブレットと話をしたり、休憩してまた再開したり。あとは実際にマンションをみたり、写真を見せてもらったり。友人と話すとかもある。そうやってまた再開する感じでやっている。
今日は3案出さなきゃいけないんだ。これくらいで失礼するよ。
P.S.
僕が使っているアプリはこんな感じ!
https://websim.ai/@readmaster/mansion-copywriter