自分の暮らしを「ファイナンス思考」で見直してみる
数年前にベストセラーとなった「ファイナンス思考」(朝倉祐介著 ダイヤモンド社)を読んでいる。
ファイナンス思考とは
本書によるとファイナンス思考とは以下のように定義されている。
将来に稼ぐと期待できるお金の総額を最大化しようとする発想
のことで、4つの側面から成っているそうだ。
1.外部からの資金調達
2.資金の創出
3.資産の最適配分
4.ステークホルダー・コミュニケーション
また、その特徴として
価値志向、長期志向、未来志向
であるという。
現在、日本の企業の多くがPL脳(将来価値よりも現在価値に力点を置いた経営の仕方)になってしまっていて、このままではじり貧になってしまう。PL脳との対比において、これから日本企業が生き残り、成長をしていくためにはファイナンス思考が極めて重要であるということが書かれてあった。
本書は経営書、ビジネス書として勿論大変参考になる本だと思うが、自分の生活や人生にあてはめても参考になる。
自分の家計をファイナンス思考で整理してみたら
私の家計を上記の考え方に沿って整理してみると、以下のようになる。
1.外部からの資金調達
→給与で稼ぐお金(約99%)+ 講演や原稿料(1%未満)
2.資金の創出
→投資信託による投資(約30%)
3.資産の最適配分
→読書等の自己啓発費用(約2~3%)
4.ステークホルダー・コミュニケーション
→家内への説明(なかなか微妙だけど約10%程度か???)や仲間になってくれそうな知人、友人とのコミュニケーション(2~3%程度?)
これを見ると、外部からの資金調達のバランスの悪さと資産の配分の所にかなり課題がありそうだと分かる。
さらにステーク・ホルダーコミュニケーションも、仮に何か新しいことを始めようとなった時には、日頃からもう少し丁寧に行っておく必要があるのかもしれない。
現時点での我が家の家計はPL(つまり家計簿)でおぼろげに把握されているものの、未来志向や価値志向のファイナンス思考とはほど遠いことが分かる。
こうした思考回路は、起業家には恐らく必須に求められるところだと思うが、起業しないまでも、自分の人生や暮らしをより豊かにしていくために、少しづつ取り入れていってもいいのかもしれない。
「将来に稼ぐと期待できること」は、「自分の人生の中で将来的に価値を生んでくれるもの」と言い換えてもいいのかもしれない。つまり5年後、10年後にどんな生活を送っていたいのか。そのための投資(お金だけでなく時間も含めて)を適切に行えているのか、今一度見直してみようと思った。