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【出展報告】スマートグリッド EXPOに共同出展しました!

先日、2023年3月15日(水)から3月17日(金)に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「スマートエネルギーWeek2023内 第13回国際スマートグリッドEXPO」に6社で共同出展しました!

共同出展ブース 全体イメージ

会期中は多くの方々にブースへお立ち寄りいただきました。
お忙しい中、足を運んでいただき、本当にありがとうございました。

新型コロナウイルス感染症の感染状況が収束しつつある中で開催された本展には、海外からの来場者も多く、会場への総来場数6万人を突破しました。

共同出展ブースにも5000名以上の方に来訪いただき、大盛況となりました!

ブースの様子をリポート!


共同出展ブースでは、「再生可能エネルギーのアセットマネジメント」を共通テーマに、太陽光・風力といった再生可能エネルギー事業の期中管理を手掛ける企業6社が一同に集結し、脱炭素化に資する、さまざまな電源に特化した商材・サービスをご提案しました。

共同出展ブース 運営スタッフ一同


会期中のブースや展示内容は、リポートした動画でご視聴いただけます。


また、動画の内容をピックアップした内容を本記事にまとめています。
共同出展に至った背景など、ご興味がある方はぜひご覧ください。

ストーリー


ナビゲーター:今、世界中で地球温暖化など環境問題が話題となっていますが、できあがった発電所の管理を最適化し「エネルギーを増やしていこう」と複数社で共同出展しているブースがあります。早速のぞいてみましょう!

共同出展ブース 全体像

ナビゲーター:期中管理で電気をつくる!というキャッチが印象的です。これはブースのコンセプトなのでしょうか?

OREM:
はい。このEXPOで唯一、6社1ブース、共同で出展しています。

運転を開始した既設発電所の発電量を最大化することで、発電ロスを抑制し、クリーンエネルギーを増やしていく。当ブースでは、それを実現するためのサービス・商品をラインナップしています。

また、共同出展している6社は資本関係があるわけではなく、再エネ業界というものを「一緒に良い方向に持っていくための仲間」と考えています。

共同出展社 対応電源・サービス提供範囲

ナビゲーター:SDGs、持続可能な開発目標の1つにも「パートナーシップで目標を達成しよう」とありますよね!カーボンニュートラルをパートナーシップで実現していこう、という試みでしょうか。この「アセットマネジメント」とは何を指すのでしょうか?

OREM:はい。今回、共同出展している理由も、我々1社だけでのカーボンニュートラル達成は容易ではないため、6社で力を合わせてシナジーを醸成し、再エネのアセットマネジメントの概念を啓発することで、理想の期中管理水準に引き上げていくことを意図しています。

アセットマネジメントというのは、発電事業主の資産であるアセット、発電所を運用する仕事で、一般的には金融業界や、不動産業界で使用されている言葉です。最適な運用計画を作成し、それを実行することで発電所の発電量を最大化し、オーナーさま(発電事業主など)の収益良化を目指します。

オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント 戦略責任者

ナビゲーター:大変ユニークな取り組みですね!共同出展に至ったきっかけ、背景はありますか?

OREM:再エネには、さまざまな課題がありますが、再エネ業界に関わる我々としては、管理状態の良い発電所を増やしていきたい。

長期の安定稼働を前提として、発電量の最大化・発電ロスの抑制でクリーンなエネルギーを増やしたい。

売電収益を良化させることで、オーナーさま(発電事業主など)にも喜んでいただきたい、という想いがきっかけです。

そのためには、弊社1社の利益追求をするのではなく、社会のために、業界全体で取り組んでいく必要があると考えました。

OREM ブースの様子


ナビゲーター:なるほど。業界の課題とは、具体的にどういったものがあるのでしょうか?

OREM:例えばですが、土地・人・管理状態などが挙げられます。

太陽光発電事業のうち、特にメガソーラーは、広い土地を確保し、野山を切り開いて開発するため、環境負荷を与える場合があり、地域社会との共生も求められます。

一方で、FIT法(固定価格買取制度)を契機に、投資として普及してきた側面が少なくないため、既設発電所の管理水準が低位で難がある、メンテナンス不良が見受けられるのが懸念点です。

太陽光発電所 全体像

ナビゲーター:既設発電所のメンテナンス不良が深刻化しているということですね。日常で電気を使う私たちにとっても、電力逼迫による節電要請や電気代高騰などのエネルギー問題は、以前より身近になっていると感じています。

OREM:昨今のエネルギー問題にはさまざまな要因がありますが、管理状態をもっと良くすれば、それらの問題の一部は払拭されると思っています。

再生可能エネルギーは、国民の皆さまから「再エネ賦課金」として徴収しているもので賄っていますので、我々業界人や、発電事業主は、本来、発電所が持っているポテンシャルを最大限に引き出す努力が必要です。


共同出展ブース 各社展示内容


ここからは、各社の展示内容をご紹介します。


- オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント(OREM)

<会社概要>
OREM:
弊社は太陽光発電所のオーナーさま(発電事業主など)向けに保守サービスを提供しています。本催事では、各種サービス(O&M受託サービス・パネル洗浄・ドローン点検・発電所の査定)をご紹介しています。

OREM ブースの様子

OREM:我々は発電事業主のオリックス出自で、これまでオリックスグループから管理を請け負った発電所に対して、パネル洗浄などO&Mスコープの追加、適切な管理をすることで、劣化率の低減、売電収益の改善効果がO&M費を上回り、PR値(評価の指標:最大出力値に対して得られた発電量の割合)が約4%向上するなどの実績があります。

OREM エンジニア

<展示内容>
OREM:
今回展示している、Envision Digital Japanと共同開発したモニタリング・AIデータ解析ソフトウェアでは、発電事業主、アセットマネージャーや管理職、電気主任技術者など、それぞれの立場で必要な情報が一つの画面で共有できるという点が特徴の一つとなっています。

また、もう1つの特徴として、発電ロスの分析と、その分析結果に応じた修繕の提案機能があります。各ロスを細かく区分けすることで各ロスに対して修繕の提案をすることができます。

OREM モニタリング・AIデータ解析ソフトウェア 画面

OREM:我々がO&Mを受託しているサイト全体を見た場合、このように緑の棒で表示される損失があります。この損失に関しては、我々が事前に設定した回復に必要なコスト、あとは目標とする費用の回収期間。それらをクリア(目標とする回収期間でかかったコストを回収)できる異常となりますので、その異常に対して優先的に手を打つことで、お客さまに費用対効果の高いO&M、修繕を提案することができるツールとなっています。

OREM ブースの様子


- 東芝三菱電機産業システム株式会社


<会社概要>
TMEIC:
TMEICは東芝と、三菱電機の日本のインフラを支える技術力を集結してできた会社です。今回この展示会では私たちのパワーエレクトロニクスの技術力を集結してつくったパワーコンディショナの運用・管理をメインに紹介しています。

TMEIC パワーコンディショナ デモ実機

<展示内容>
TMEIC:
パワーコンディショナは直流を交流に変換する装置です。パワーコンディショナの中にはたくさんの部品が集結しています。パワーコンディショナが発するアラームをお客さまが遠隔監視で情報入手して、その情報をもとに、お客さまにご連絡をいただく。そして我々の品質管理部隊がその情報を聞きながら故障部位を特定するという解決方法をとっています。

TMEIC ブースの様子

TMEIC:そのためここ一つとっても、現場に行ってくださる(電気主任技術者など)O&M会社の方、遠隔監視システム等との連携が重要になってきます。このように連携を密にして、お客さまにソリューション提案することによって、お客さまと我々の信頼関係をつくっていると思います。

TMEIC  サービスマーケティング課 営業担当

<共同出展について>
TMEIC:
TMEICはBtoBの会社です。そのため、通常は電気に興味がある方、もしくは電気に関わる方としかコミュニケーションをとる機会はありません。しかし、今回の共同出展することで、除草剤の会社、土量測定の会社など、普段関わりのないベンダーに集まるお客さまと会話することができ、新たな発見を得ることができました。

- Envision Digital Japan株式会社

<会社概要>
Envision:
我々はシンガポールに本社を置くソフトウェアの会社で、太陽光発電所や風力発電所の監視制御をクラウドからSaaSモデルでご提供するソリューションを扱っています。

Envision Digital Japan ブースの様子


<展示内容>
Envision:
このソフトウェアは、各発電所の状態をリアルタイムで監視し、何か故障があると、その故障箇所と場所をリアルタイムで教えてくれる。発電量の損失を、AIの機能を使って原因を分析し、実際に修復できるのかどうか。これにより、アセットマネジメントを担当される方が、発電所のいろいろな発電量の低下を直すべきなのか、そうじゃないのか、ということをアドバイスしてくれる、そういったツールになっています。

Envision Digital Japan 運営スタッフ

Envision:弊社はこういった、色々なソフトウェアをEnOSというプラットフォーム上に構築していますので、それぞれのパッケージをサブスクで購入していただくことによって、ソフトウェアを提供できます。今現在、世界で500GW以上の実績を持っており、大規模な発電所にも使っていただけるソリューションになっています。

nvision Digital Japan株式会社 カーボンニュートラル事業部 部長

Envision:発電事業者が独自で使われているようなものを、カスタマイズできる製品もご用意しています。太陽光発電所を管理されている事業者の多くは、その会社独自のレポートを作られるケースがあります。毎月そのレポートを作るのは大変だ、といったようなお困りごとに対して、そういったニーズがあった時に、弊社のツールを使っていただくことで、レポートをカスタマイズで作ったり、自分たちで変更できるような形で、簡単に自動的にできるようになった、という事例を聞いています。

- オーナンバ株式会社

<会社概要>
オーナンバ:
オーナンバ株式会社は電線の製造、車やロボットなどに使われているワイヤーハーネスを製造・販売しています。そして、遠隔監視・制御システムも合わせて取り組んでいます。

オーナンバ株式会社 ブースの様子

オーナンバ:印象的なエピソードとして、発電所というのは、特殊なつくりをされてるところが非常に多く、異なるパーツや条件をクリアし、いかに定型的にご覧いただけて解析できるか、という点を実現することには骨が折れました。

オーナンバ:例えば、オリックスさまの発電所の場合、大きな発電所でも電池一個一個のデータまで計測されたいというご要求で、その大量のデータをどう集めて、適切な監視ができるか、どのような形でお示しするか、それを創り上げていくことが、一番苦労したところです。

オーナンバ株式会社 運営スタッフ


<共同出展について>
オーナンバ:
今回の共同出展は、発電所をつくるところからO&Mを含めて一気通貫で!というところが一番のポイントです。

また、既にお客さまの方から、こういうのが欲しいなど、現在、複数の新規発電所の監視制御に関して、ご要望をいただきました。

いただいたご要望に応じて、Envision Digital Japanをご紹介するなど、共同出展することによるシナジーを、お客さまも我々も体感しています。

オーナンバ株式会社 執行役員 システムソリューション部 部長


- レインボー薬品株式会社

<会社概要>
レインボー:
レインボー薬品株式会社は、住友化学グループで、日本国内の除草剤を販売しているメーカーです。販売先は、ホームセンター、ドラッグストア、太陽光発電所、工場など雑草が生えるところはすべて対象に、除草剤を販売してるメーカーです。

レインボー薬品株式会社 ブースの様子

<展示内容>
レインボー:
皆さんがよく悩んでらっしゃる雑草対策です。どのように雑草対策を行うかというと、まず一つは草刈りという手法がありますが、草刈りは非常に暑い時に草刈りしなければならない。そのため、怪我や熱中症の予防、またコストの削減にも繋がるということで、草を枯らす除草剤というものを、今回中心に提案をさせていただきました。

レインボー薬品株式会社 運営スタッフ

<共同出展について>
レインボー:
当初、我々レインボー薬品は、雑草対策だけのブースを構えていましたが、やはりお客さまによっては、土木の調査や、最終的にコストがどうなるか、トータル的な質問が非常に多かったので、O&Mが気になるところなんですね。

今回、6社一緒に出展することによって、お客さまにとっては、このブースに来れば、O&Mや期中管理のすべて一括で解決できる。

そしてこちらも、こういったブースになったことで、お客さまに提案しやすかった。これが率直な感想です。

レインボー薬品株式会社 営業統括部 ソリューションプロバイダー部 部長


- 株式会社ジオシステム

<会社概要>
ジオシステム:
株式会社ジオシステムは、公共工事を主体とした擁壁(ようへき)の工法、そして土木資材を販売しています。

ジオシステム ブースの様子

<展示内容>
ジオシステム:
公共工事で得た工事の知見を活かし、発電所で発生する土木に関するトラブル。これに対処していくご提案をしています。我々は事前の土木評価で問題点がないかチェックし、より健全な発電所運営を支援します。

ジオシステム 運営スタッフ

<ケーススタディ>
ジオシステム:
発電所を売り買いするセカンダリ案件の場合、ほとんどの発電事業主は売電収益や、電気的な数値を参考にされますが、実は土木造成というところを忘れがちです。土木造成が意外と不備などがあった場合、発電事業主がそれを判断することは容易ではありません。

株式会社ジオシステム 再エネ事業部 事業部長

ジオシステム:我々のような土木を専門とする知見を持った者が見ることで、いかにその瑕疵をなくすか。瑕疵を残したまま運営していくと、先ほどの豪雨のような自然災害が発生すると、売電の停止、災害復旧にかかる費用など、それらが大きな支出となって運営の損益を危ぶんでしまう可能性があるので、そういったところを見据えた改善提案をしています。

業界へのメッセージ

OREM:今後は、FIP法(フィードインプレミアム制度)への切り替えなどに伴い、電力需給調整やそれらに関するコスト増も見込まれますので、発電事業者に対しては、より高効率な運用が求められていくと思います。

管理状態の低い発電所を、我々のサービスで発電量を最大化し、もっと電気を増やしていきたい。

まだまだ日本は発電所のアセットマネジメントという概念が十分に浸透していません。我々のソリューションや発信していく情報が、マーケットを通じて、再生可能エネルギーのさらなる普及・拡大に結びついていければ、と考えています。


おわりに


いかがだったでしょうか!?

できた発電所をどう管理していくか。それは発電事業主だけではなく、日頃から電気を使っている私たちにとっても他人事とは言えません。

地球に優しいクリーンエネルギーをより良い状態で、次世代に繋いでいきたいですね!


私たちは、これからも脱炭素化への取り組みにお役立ていただける情報配信を目指して参ります。
 
「再エネのアセットマネジメント」の必要性について継続的に発信していくことが、再生可能エネルギー普及促進の一助となれば幸いです。

今後ともより一層のご愛顧をお願い申し上げます。

本件に関するお問い合わせ


再生可能エネルギーのアセットマネジメントブース 代表窓口
オリックス・リニューアブルエナジー・マネジメント株式会社
広報担当:上野

受付時間:9:00~17:30(土・日・祝祭日を除く)
Email:info-orem@orix-re.jp / TEL:090-8349-0570


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