マイナカードの偽造対策に”目視”
5月10日、河野太郎が、全国で相次ぐマイナンバー偽造事件を受けて、識別方法をXで呼びかけた。
これらの事件に関して、去年、12月、マイナンバーを偽造したとして、中国籍の26歳の女が逮捕された。
顔写真や住所などの個人データを中国の指示役が送っていたことで犯行に及んでいた。
しかも、5カ月で200万円ほどを稼いでいたという。
また、5月2日には、自民党の松田憲幸議員が、SIM乗っ取りの被害に遭った。
手口としては、松田議員になりすました犯罪者が偽造したマイナンバーカードを身分証明のために提示して勝手に機種変更を行っていたのだ。
被害は、これだけに留まらず、PayPay残高、クレジットカード、ショッピングローンなども不正利用された。
短期間で高額に稼げるところを見ると、今後も犯罪が後を絶たないことは容易に想像できる。
このようにして作られた偽造カードの見破りとして、河野太郎は、「目視であっても、丁寧にカードをチェックすれば偽造は見破れる」などと、「目視」の重要性を強調した。
例えば、右上にいるキャラのマイナちゃんはパールインキで印刷されており、角度によって色が変化するので、施された偽造防止対策を確認するよう、呼びかけた。
デジタル庁が目視確認を勧めるというのは、何ともアナログ過ぎである。
しかし、このことの徹底的な周知を怠っていた、セキュリティ対策に何もしてこなかったことが、今回の事件の引き金になったとも言える。
「一番確実な偽造対策」としては、ICチップの読み取りを提示しているのだが、そもそも、読み込むまでの工程が陳腐で、欠陥だらけで、未だに現場では、保険証持参をお願いしている。
わざわざ、保険証をマイナンバーで代用する必要性はなく、急速に一元化を目指す姿勢に不安が募る。
ゆくゆくは、完全なるデジタル社会を目指していることから、今後、「体にICチップ、マイクロチップの埋め込みを」という話が出てきても、おかしなことではない。