超激短小説124「time」

タタンッタタン
タタンッタタン
午後の柔らかい陽射しが
規則正しい音と共に
僕の頭の後ろを温める

急行に乗らず
各停に乗る
緩やかに流れる贅沢な時間

疎らな乗客も
みんな優しく見える空間

僕の影を何個も通りすぎる
建物の影をボヤッと眺める

ゆっくりと
ゆっくりと
夢の中へ

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