貴方のお店は、最早貴方の物ではない これからのセールスのお話。
この記事の続きです。
前回では世の中は
何を買うかより誰から買うか
へ移り変わって居ますという話をしました。
要するに消費者の方が立場がどんどん強くなってきていると言う事です。
前回は対人、接客業やBtoBの営業なんかを例に今何が起きているかを述べさせて頂きましたが、今回は施設や場所、それに伴う付加価値を提供している場合のケースを軸に今何が起きているかを述べさせて頂きたいと思います。
飲食店は飲食をする場所ではなくなった
インスタ映えだけの為に大盛りのカツ丼を頼んで、そのまま食べずに退店が相次ぎ店主が怒って、カツ丼の提供を辞めたと言うニュース。
最近バズりましたよね。
あとはかき氷店なんかも食べずに退店して店主が怒り話題になっていました。
これ何で店主が怒っているのか考えてみた時に
多分店主は食べてもらいたくて作ってるけど、食べて貰えず、違う楽しみ方をしているのが許せないから怒ってるんだなと私は思いました。
一旦ここで注意書きをさせていただきますが、この話はビジネス、セールス、世間の移り変わり、需要と供給等々が軸な話になるため、
「食べ物を粗末にするな」「食べると言う事は命を頂く事だ、命を大事にしろ」みたいな倫理観については一旦無視とさせて頂きます。
これ言い出すと宗教やら文化の違いやら思想の違いで話が進まなくなってしまう為です。
話を戻します。
お客さんが写真だけ撮って食べずに退店する問題。
これも消費者側の立場が強くなってきた故に起きている問題です。
この問題何故起きているか、一旦整理して考えてみてみましょう。
本来飲食店は”飲食”を行う場です。
しかし消費者は”撮影”を目的として入店しています。
まず問題が起きた原因の一つはこの目的のズレです。
もう一つは店主が意図している事ではない事をお客さんにされたから
怒っているという点です。
この点をまとめて状況を整理すると
どこで何をするかは消費者側が決める時代になったのではないか?
という仮説が自分の中で立ち上がりました。
もうね、食べてくれなかったからって怒ってる場合じゃないですよ。
とにかく時代の移り変わりのスピードは早いです。
最早食べ物は食べる為の物ではないんですよ。
そういった物の存在意義の根底すらも簡単に覆されるようになった時代に
突入したということです。
もう一つ違う例を見てましょう。
プールも泳ぐ場所ではなくなった。
はいでましたナイトプール。
これなんかもう最たる例ですよね。
圧倒的写真を撮りに行く場所です。
こんな所で水泳なんかしてたらとんでもない目で見られます。
(僕は行ったことないので本当かどうかは知らないですが、多分そうだと思います)
営業終了間際でも、「写真を撮るだけだから少しだけ入れてくれ!」
なんつってモノの数分しか入園してないのに正規料金を払って入園する人も絶えないとか良く聞きます。
これ施設運営型のビジネスとしてみると一番いい顧客なんです。
滞在時間が極限まで短くてお金はしっかりと払ってくれて、
尚且写真を撮ってSNSにアップロードし宣伝までしてくれる。
こんな良い顧客この世に存在するのかよ?ってくらい優良顧客です。
ナイトプールが何で上手く行ってるかは
本来水泳を目的としたプールを運営していたが、
時代に合わせて水泳を全て捨て
完全に撮影目的の施設と振り切って営業を始めたからです。
飲食店の頑固親父と大きく差が出てますよね。そういうことです。
何処で何をするかは消費者が決める時代
上記2つの例を踏まえて
貴方のお店、施設で何をするかは消費者が決める時代になっているんです。
これからのセールスは流行や文化によって消費者が何をしたいかを判断し
流動的に何をどう売るかを判断せなばなりません。
逆に飲食店の例、あれって問題になってましたよね。
問題になってるってことは解決さえ出来ればそれってお金になりますよ。
課題解決型ソリューションってやつですね。
それもまた一種のセールスです。
次の記事ではこれらの時代の変化の統括と、じゃあこれから我々がどうしていくべきなのか?を具体的に書いて締めたいと思います。
次回ラストですよろしくお願い致します。