ガラスの物性を決める原子レベルの構造
ガラスは非晶質体であり、その原子構造は規則性がなくランダムであるとされています。しかしガラスの成分(組成)や成型方法、温度履歴によって特徴的な原子構造を形成し、これがガラス材料全体の物性に大きな影響を与えることが知られています。
なぜガラスの構造は温度履歴に依存するのでしょうか。そもそもガラスとは、結晶より自由エネルギーが高く(不安定)、無秩序な原子配列をとる固体です。 これは融液を急冷した時、急激な粘度の増大により原子配置が安定な位置に追従ができなくなり、準安定状態をとる