下品の哲学
■下品な人の特徴
20代役者 下品な人の特徴って何だと思いますか?
社長 あー。下品な人は総じて、他者からどう見られているかを過剰に意識してる感じがするな。そもそも上品、下品の判断って、見えない人柄とか人の内面的な精神性を評価することだと思う。
20代役者 なるほど。
社長 だから下品っていうのは、自分の内面を鍛えてどのように美しいものにするかというマインドではなく、他者のこと、他者からの視線や意見が気になるって感じかな。
20代役者 そうか!だから下品だなって思う人は、わかりやすいロゴものがほしいのか。それだけで、認められている感じがするからとか。
社長 そうかもしれないね。強く見せたり良く見せたり、仮面をどんどん被っていく感じかな。
20代役者 なるほどなぁ。
社長 フラットな価値観だとさ、ハイブランドの中でも自分の好きなものを買ったりするけど、過剰に人の視線が気になる人は、1番人気とか、わかりやすいロゴものを買う傾向はある気がするな。
20代役者 確かに日々感じますね。服が好きな人か、そうじゃない人かがわかるのと同じ感じですね。服が好きな人が買わないものってわかるし。
社長 そうだよね。わかりやすく金持ちを表現するツールとしての服になってるからね。
20代役者 そうですねー。『自分をわかりやすく表現するものが服だって捉えている』んですけど、その定義からいくと、『自分は金持ちですっていうアピールをどれだけ周りにしたい』のかってことになるから、金持ちアピールツールなんだと思いますね。
社長 ははは(笑)
20代役者 僕は、存在としての違和感を大事にしているから、周りとは違うものを着るし、たまたまそれが好きだったいうのはありますけど。そうゆうアイデンティティが詰まった服の選び方っていうのは大事だなと思いますね。
社長 確かにそうだね。黒が多いよね。
20代役者 そうですね。自然では絶対に生まれない色は黒だし、しかも異質で飲み込まれない強さや反骨精神がある。それは自分がそう存在してきたっていう自信とアイデンティティがあるから大事にしてます。
社長 そうゆう自分の意見とか主張っていうのは大事だよ。
20代役者 販売員の方たちと話す時、お客さんが異常に「どこかにロゴが入っていないと嫌だ!」って感じでくると、毎回引くって言ってました(笑)
社長 ステータスで買ってる感じの人だよね。
20代役者 そうですね。マス受けのハイブランドだと陥りがちなことですけどね。
社長 ブランド作った人はそんなこと考えてなかったはずだけどね。
20代役者 たしかに(笑) 消費者によって作り替えられてしまうっていうのも、ブランドの可哀想なところですよね。
社長 そうだね。ちょっと下品かなーって感じるブランドっていうのも、持っている人の層によって決められてしまう感じがあるし。
20代役者 そうですね。デザイナーが変わったりとかして、マス受けに服をデザインするっていうのもあるんですけど、ブランド創業者が望んでるかと言われればそうじゃない気もするし。
社長 そうだよ!!
20代役者 ビリビリの服を着ても上品に見える人もいるしなぁ。
社長 上品さは服だけじゃないんだよね。「ボロは着てても心は錦」なんていうけどさ、服装も言葉も小汚いけど、曲がったことが嫌いな芯が一本通った暖かい人柄の人なんて上品って言ってもいいんじゃないかなと思う。
20代役者 確かになぁ。
社長 やっぱ顔に出るよね。優しい人は優しそうな顔をしてるし、性格悪い人は歪んだ顔をしてる。お金は関係ないからね。そもそも精神的な話だし。
見た目に清潔感を出すなら、爪を切る、髪を切るとか身なりを整え、基本的なことをする。それで十分。
20代役者 努力で改善できるところは、やるべきですね。自分がそうなりたいのであれば。
社長 損することはないよね。
20代役者 たしかに。