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人生なんてよくわからんもの

今日は日曜日なので
いつものメンタル系のお話ではなく
先日の私の誕生日の過ごし方について
お話しさせて下さい。


2/7
私の36回目の誕生日だったんです。

正直その前の週くらいから
精神的な疲労が抜けなくて
少しだけ参ってる時期だったんです。

何をしてもダメな時は
ダメだったりするじゃないですか。

ちょうどその時期で
どうやって誕生日を迎えようか?

と考えたんです。


昔から正月とか
大晦日とか誕生日もですけど

そういう節目って
普通に過ごすのが嫌で
どう過ごすか?
を考えたい方なんですけど

今年に関しては
とにかく吐き出してしまいたかったんですよね。

頭の中を空っぽにしたかった。


そこで
1番好きな映画を見て
泣いてしまおうと思ったんです。


私が1番好きで
1番泣ける映画が

「コーダ あいのうた」
という映画なんです。

この映画
2021年の作品と
比較的新しいんですが

本当名作だと思います。


耳が先天的に聞こえない家族に育てられた
女子高生ルビーの物語なんですけど

ルビーだけは家族で唯一
耳が聞こえるんですよ。
そして歌の才能があって
徐々に歌を本格的に習いたいと
思い始めるんですよね。

ですが
家族で漁をして生計を立てていて
唯一耳が聞こえるルビーが
通訳の役割をしていて
小さい頃から
家族のために
大人のような立場で
家族を支えていたんです。


この時点でルビーは
子供らしく生きておらず
自分の感情や欲を
抑圧して生きているんですよね。


ですが高校の音楽の先生が
癖はあるんですけど
とても良い先生で

ルビーの才能に気付き
抑圧しているルビー自身の感情を
解き放とうとさせるんです。

そしてルビーも徐々に
自分の気持ちに素直になって
自分の人生を歩もうとする。

でも家族のことが
嫌いなわけではないので
葛藤もあるんですよね。


で、もちろん家族は
いい気はしないわけなんですよ。

なぜなら耳が聞こえないので
歌を理解できないし
そもそも漁に支障が出るわけですから。


だけど
その娘に頼らないで
そして娘を理解しようとしている
両親、そして兄も成長していくんです。

ルビーの歌を理解しようと
喉の振動に触れて寄り添う父。

妹がいなくても
自分でなんとか家族を支えようとする
でも妹がいない不安と葛藤する兄。

耳が聞こえない自分が
健常者を愛せるのか不安だったのが
今では子離れできない自分を
変えようと思っている母。

そして
ルビーの才能をもったいないと
時間外でレッスンをつけたり
最後のクライマックスの
バークリー音大の試験で
先生が伴奏を担当するんですけど

ルビーが力を出せない時
わざと自分がミスをして
仕切り直しをさせたりして

耳の聞こえないルビーの親と
会話するために動画で手話を
覚えようとする
善意に溢れた先生。


そして
ルビーも自分の気持ちと向かい合い
でも最後の試験は
自分のためじゃなく
家族のために歌うんですけど

自分のためだけじゃなく
人のために行動する事で
より大きな力を身につけて
結果を出せるようになるんですよ。


もうね
それぞれのキャラクターに
感情移入してしまいますし

なにより
抑圧してきて
自分の気持ちに蓋をしてきた系の人は
余計に心に刺さるんだと思います。


最後にテーマソングの
「Both sides now」を
ルビーが歌うんですけど

ここでもう嗚咽すること
間違い無しです。

私は家で
バスタオルを顔に押し付けて
号泣しました。

ここから先は言いませんが

この歌の歌詞が
凄いんですよ。

Both sides
って
両側という意味で

空に浮かんでいる雲も
子供の頃は天使の髪に見えたり
アイスクリームのお城に見えたりしてたけど

大人になった今じゃ
太陽を遮って
雨や雪を降らす存在

今改めて「雲」が何か考えても
実は何もわかってない。

という歌詞から始まるんです。

つまり「雲」を
両側から見てみたけど
思い描くのは幻想で
掴みどころがない

という事なんです。

で、この「雲」が
「愛」に変わるんです。

与える側
与えられる側

どちら側から見てみたけど
やっぱり
愛もよくわからない。

そして
「人生」についても
両側から見てみるんです。


友達もいたけど
大人になって
昔の友達と会うと
変な感じで
向こうは向こうで
「変わったね」と言われたり

色々得たけど
色々失って

勝者になった事も
敗者になった事も
あるけど
結局人生もよくわからんもんだよね

という歌なんですね。

それがスッと心を軽くしてくれるというか
勝手に背負っていたり
こうしなきゃ!
と思っていた事も
実は大した事無かったりするし

心のモヤモヤを
晴らしてくれるというか

そういうモヤモヤしたものが
雲であり愛であり人生なんだよ

というのが
発見であり
救いになったんですよね。


映画の内容と歌の内容も
リンクしていて
正義も悪も
悪人もいない

というメッセージが
詰め込まれていて
本当によくできているんですよね。



なんか映画の紹介だけで
2000文字も書いてしまいましたが(笑)


誕生日を迎える時に
この映画を見ながら
0時になったんですけど

芯から吐き出せるというか
泣き切れるんですよね。

もう何も考えられないくらい
泣けるので
それが精神衛生上良いというか
リセットされる気がします。


それが良かったのか
憑き物が取れたように
何に悩んでたのかわからないくらい
心が軽くなって
良い感じで36歳を
過ごすことができています。


ベタですけど
自分にとっての
リセット方を持っておくことって
とても重要だよね

というお話しでした😌

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玲/精神科ナース
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