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5冊読了(3/26〜4/1)
1『えてこでもわかる 笑い飯哲夫訳 般若心経』
笑い飯哲夫/ ワニブックス (2009年1月31日発売)
2『どうすれば幸せになれるか科学的に考えてみた』
吉田尚記、石川善樹/KADOKAWA (2017年9月21日発売)
3『マンガでわかるはじめての統合失調症』
佐俣由美/エクスナレッジ (2010年11月30日発売)
4『舞台追っかけ女子 推しが元気でごはんがおいしい』
畑ヶ中あいこ/双葉社 (2018年7月18日発売)
5『眠れなくなるほど面白い 図解 糖質の話』
牧田善二/日本文芸社 (2018年12月13日発売)
僕は家で本を読むとき音読をすることが多いです。
ずっと家の中にいて人と全く会話を交わさない1日とかあるので、そんな日は今日一言も言葉を発してないじゃないかと変に焦って、本の音読で声を出します。
そうじゃなくても音読するのは普通に気持ち良い感覚があるのでします。
普通はあんまりしないんですかね、どうなんですかね。
読書になんとなく集中できない時とかに、結構良い方法だと思うんですけどね。
声に出さずに文字を目で追っているだけだと、他のことを考えて内容が頭に入ってないまま進んじゃってる時とかあるので、音読だとそれを防げます。
もちろん黙読より読む速度は遅くなりますから、早く読みたい時は最初は音読で始めて、内容に没頭して集中して読めるなって思えてきたら黙読に切り替える、みたいなこともします。
声を出すことで呼吸を意識したり、唇や舌の動きを活発化するのもなんとなく身体に良い気がします。
友達と楽しく会話をするのはストレス発散になりますが、それは感情やコミュニケーションの心理的作用もあると同時に、単純に口腔や咽喉や呼吸器官の運動によるものであるんだろうなぁと思います。
滑舌も良くなりたいし。
それは全然なれないけど。
さて、
1はお笑いコンビ・笑い飯の哲夫さんが書いた般若心経の本です。
哲夫さんは仏教に精通していることで有名です。
写経が趣味であることを相方さんや他の芸人さんにイジられたりして、それならそれを隠さずに自分の持っている知識を広めようと、仏教に関する書籍を何冊か出されているみたいです。
僕は般若心経について全く何にも知りませんでした。
はんにゃしん「き」ょう、ではなく、はんにゃしん「ぎ」ょう、なんですね。
それぐらい知りませんでした。
芸人さんが書いているということでもそうだし、「えてこでもわかる」とタイトルについているので、かなり初心者向けの解説書になっているんだろうなぁと思って手に取ったら、もう本当に全く無知の人にでもわかるように解説してくれててよかったです。
(ちなみに本の冒頭に「”えてこ”とは関西地方で「猿」を指す言葉です」と、えてこについても解説してくれています。)
難しそうな漢字がズラーっと並ぶ般若心経の意味を、一節ごとに訳していってくれるのですが、そこは芸人さんらしく、ネタっぽく笑いを交えて親しみやすく解説してくれます。
その例えなどが下品なものであったりギャグとして全然面白くなかったりはするのですが、まあそれはわかりやすさや親しみやすさが先行している結果なので良いと思います。
あの漢字の並びはそういう意味だったのかーっていうのがわかって面白かったです。
哲夫さんの仏教の本はまた読みたいと思います。
2もタレント本に近い感じの本です。男性お二人の共著で対談形式の本なのですが、吉田尚記さんはラジオ番組のパーソナリティの方です。
ニッポン放送のアナウンサーさん、でいいのかな。
僕もラジオはよく聴くので、よしだひさのりさん、というお名前だけは音で知っていました。
番組を聴いたことはないんですけど。
吉田尚記さんが、科学者である石川善樹さんに、幸せになる方法、人生を楽に生きていく方法、などについて聞いて対話する、みたいな内容ですね。
タイトルと表紙で良さそうな本だなぁと思って買ったんですけど、内容はあんまりでした。
理由はこの本が悪いんじゃなくて、そもそも僕が、対談形式の文章が凄く苦手だったからなんです。
買って読んでから思い出しました。
対談形式の文章読めますか?
インタビュー記事とかもなんか凄く苦手なんですよね。
長時間読んでいられないんですよ。
対話なので当然ですが文章が口語体になってるじゃないですか。
それで複数人が互いに交わした言葉が入れ替わりで記述されていってて、微妙に会話になってない感じとか、感嘆詞とかは省かれているからこのままセリフを読むように言葉にしてみたら凄く不自然な会話になるよなぁって思ったりして、なんかすっごく文章として読みにくく感じるんですが、そんなことないですか?
僕だけですかね。
人の話した言葉の文字起こしじゃなくて、人が書いた文章を読みたいんですよねぇ。
内容的にも、まあ良いことが書かれていたような気はするのですが、でもあんまり心に残らなかったかなぁというのが正直な感想です。
たぶん文章形態のせいです。
僕がそれを苦手だったせいです。
3は漫画です。統合失調症について、その症状や治療法、罹患者との接し方などが解説されています。
こういう病気を扱った書籍はセンシティブな内容になるので、あまりポピュラーであったりユーモラスに描きすぎるといけないんでしょうけど、かといってシリアスであったり難解なのも敷居を高くしてしまうので、そういうバランスが難しいですよね。
漫画によって親しみやすく描く以上、やはりこの病気についての知識や理解を広めたいというのが第一の目的としてあると思うんですけど、ちょっとそれにしてはこの漫画は内容が怖いな、と感じました。
漫画の中で、統合失調症に罹患した方には「トーゴーくん」という真っ黒で丸くてニコニコ笑ってるキャラクターが背中にくっつく、という表現がされているのですが、それがまず怖いんですよねぇ。
それでいて全体的に劇画タッチというのか、絵のリアルさとイラストっぽい感じの部分のバランスが歪で、内容どうこうというよりビジュアルの印象からして怖かったです。
それがこの病気の怖さや深刻さを物語っているという表現なら成功なのかもしれませんが、それを伝えつつも、もうちょっと親しみやすく恐怖を与えないビジュアルでもよかったんじゃないかと思いました。
とはいえ、これもあまり知識のなかったことなので勉強にはなりました。
4が今回の5冊の中で一番面白かったです。
もの凄く簡単なイラストで、文字も少ないコミックなんですけど。
この世の中には、舞台追っかけ女子さんというのがいらっしゃるようです。
このコミックで扱われている「舞台」というのは「2.5次元の舞台」のことです。
2.5次元の舞台というのは、漫画やアニメやゲームの2次元ものを原作として、リアルの(つまり3次元の)俳優さんがそのキャラクターを演じてみせる演劇のことみたいです。
主人公の女の子が、オタクである友人に2.5次元の舞台に連れて行かれて、少しずつオタクの世界に引き込まれていくというようなストーリーです。
友人が主人公に、舞台のチケットの取り方や、物販の買い方、地方公演へ遠征すること、そしてオタクにとっての喜びとは何か、などを教えていくのですが、それがそういう特性を持って生まれた生物であるかのように紹介している感じが面白かったです。
沼にハマる、というらしいです。
推しへの愛情や執着心が強すぎて、たくさんお金を使い込んでしまったり、普段から推しの存在のことしか考えられなくなるような状態のことです。(これは2.5次元の舞台に限らずですけど。)
それを自虐的に語ったりもするし、この沼は心地よい、などとアイロニカルに表現したりするみたいです。
知らない世界のことを知るのはとても興味深く面白いです。
直接自分が接する機会もないような世界でもそうです。
イラストがとても可愛らしく、勉強にもなる良い作品でした。
5は黒い表紙が目印の「図解 眠れなくなるほど面白いシリーズ」の糖質編です。
他にも科学に関することや、歴史のこと、数学のことなど色々出ているシリーズです。
図解と文章が半々ぐらいの割合になっていてとてもわかりやすく、確かにジャンルによっては眠れなくなるほど面白いような気がします。
その中で糖質を選んだ意味は特にないのですが、なんとなく食事や栄養について知っておきたいと感じるお年頃になってきたので読んでみました。
やっぱりまあ摂りすぎはよくないのね、ということがわかりました。
糖尿病って怖いね、って思いました。
スーパーで食べ物を買う時も、裏の食品表示のラベルの原材料名に砂糖が入っているかを見るようになりましたね。
僕は甘いものが完全に好きなので砂糖が入っているものを全く買わないとか無理ですけど、チョコレートとかはカカオが70%以上のものを選ぶようになりました。
ちょっと値段がお高めで嫌だけど。
あと完全に痩せているのでダイエットとは無縁の人生を送っているんですけど、もし痩せたいならカロリーより糖質を制限するべきなんですってね。
カロリーを気にするダイエット法は誤り、みたいにもうなっているみたいです。
へー、と思いました。
ダイエットといえばカロリーでしたけどねぇ。
そういう医学的な常識も変わっていきますよねぇ。
だから常に勉強したり最新の情報を取り入れて生活に役立てなければならないんですねぇ。
数年したら、本当は糖質はたくさん摂ったほうがいい、みたいになるかもしれないですからねぇ。
色々な知識を取り入れてその中の何を活用していくかの選択が個人個人のセンスというか、正しい思考や教養や経験値が問われていくことなんだろうなぁと思います。