第十四話
同化
気配が消えた
障子の隙間を覗くと、白塗りの裸があたふたと走ってゆく。
頭がないがな
それでよく走れるものだ
眠れない
つらつら考える
じゃあ眠るな
走って汗をかけ
そのうち眠ってるさ
三文小説とはよくいったものだ
物理的な話、書かねば作は生まれぬ
眠らねばいられぬ

いいなと思ったら応援しよう!