はるやそらや

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マガジン

  • 「水府の三門」シリーズ

    江戸からはるばる雨宮いばらは、常陸の国に赴任した雨宮又右衛門に会うために、女の身で一人旅立った 又右衛門が亡くなる年に書き上げられた 『美ち艸』は、実はその頃にはもう書き始まっていた!? 郡奉行を歴任した後、亡くなるまで彼の記録は不明である 謎多き又右衛門だが、彼の後輩や門師弟のほうが功労があり、名を残している それは又右衛門が草分け的でありながら、忠実に任務を全うし、貴重な記録を後任に残したことにある しかしあえて又右衛門が覚え書きとしてのみ残さなかったのはなぜか 雨宮いばらがたどり着く先には、どんな光景が待っているのか・・ いばらと又右衛門は再会を果たせるのか

  • 「たぶん、恋愛小説家」

    売れない恋愛小説家の女と、ちょっと年下の男の子の恋愛ごっこ物語 本物の恋なのか、寂しさゆえの遊びなのか 恋は貧しさに勝てるのかを問う

  • 「女人訓戒士O.D」の冒険

    文豪太宰治が自身の体験から書いたと、勝手に設定した小説「女人訓戒」 文豪を半ば引退したと投げやりな彼は、今日も通いのオバチャン「竹子さん」と幸せに暮らしている 彼は今や不埒な婦女子を訓戒して歩く道士様(の、ふり) 二次創作作品

  • 「8K画質の未来映像」作家ジョーの画像がヘッダーの小説たち

    ジョーこと鈴木 穣氏の未来映像を使用した小説たち ジョーさんの高度技術にはかなわないが 、日々ヘッダー画像に合う小説を開発思案中

  • 「今日の文豪さん」

    愛すべき文豪・詩人・活動家たちの私生活を勝手に書いた二次創作作品 文豪さんのパートナーさんも登場したりする

最近の記事

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「沼田さん」

その人は「沼田さん」と名乗った うちの庭をまっすぐ抜けて、迷わず玄関に来たから、勝手を知った身内の知り合いなのだと思った 「お線香を上げさせてください」 知らない人だから、嫌だな、と思った いや、知っていても他人同然の人も嫌だ けどいいか、線香くらい 死んだらみな、悪人でも仏だ 悪口は地獄の十人の王様に針で縫われるんだと、両のほほを指でねじりあげられたものだ 「どうぞ」 「沼田さん」を部屋に上げると、外の川向うのほうからか、犬の吠える声がした 「お茶を」 と、勧め

    • いったん肚が決まると女は強い (と、言うことにしておこう) 後で何か起きたら、後での話さ

      • 来週手術してもらおっと 肝嚢胞ドレナージ手術 合併症起こすてどうかなるかは 神様しか知らない お腹の張りと腰痛なくなればいいんだもん 私はそれが辛くて来たのだもん 自分が決めて 結果、自分が受け入れる そりゃあ 自分自身にしか自分をどうすることも出来ない

        • 虫の夢

          これは医学的根拠とは捉えられないだろうしかし、私の中では確信となっている歯周病菌の虫と悪夢を見る因果関係歯周病菌が活発に蠢く時刻彼の虫が見せるのは悪夢 または夢でしかないであろう鮮明で 美しい光景 夢の中では堂々と苦しまぬふうなのに うなされている半覚半寝の自分すらよく窺える 私は宿り主であろうが真のシュはその虫なのであろう

        • 固定された記事

        「沼田さん」

        • いったん肚が決まると女は強い (と、言うことにしておこう) 後で何か起きたら、後での話さ

        • 来週手術してもらおっと 肝嚢胞ドレナージ手術 合併症起こすてどうかなるかは 神様しか知らない お腹の張りと腰痛なくなればいいんだもん 私はそれが辛くて来たのだもん 自分が決めて 結果、自分が受け入れる そりゃあ 自分自身にしか自分をどうすることも出来ない

        マガジン

        • 「水府の三門」シリーズ
          10本
        • 「たぶん、恋愛小説家」
          14本
        • 「女人訓戒士O.D」の冒険
          20本
        • 「8K画質の未来映像」作家ジョーの画像がヘッダーの小説たち
          10本
        • 「今日の文豪さん」
          8本
        • むかしおわり語り
          13本

        記事

          数年ぶりの長野まゆみ読む 河出書房ラインナップ 実はいろいろと20年昔返りをしている 汚れた記憶が壁のシミと匂いが雨の後だと言っている いつも細かい針のような雨が降る物語の世界 突然の雨降りが事後処理や強制リセットのような私の世界 言えることは 魚たちの離宮より雨更紗のほうが好き

          数年ぶりの長野まゆみ読む 河出書房ラインナップ 実はいろいろと20年昔返りをしている 汚れた記憶が壁のシミと匂いが雨の後だと言っている いつも細かい針のような雨が降る物語の世界 突然の雨降りが事後処理や強制リセットのような私の世界 言えることは 魚たちの離宮より雨更紗のほうが好き

          「わたしはなにになりたい」

          ーもう人間に産まれてこなくてもわたしはいいなー ーきっと立ち回り次第でもっと違う人生があったかも知れないけど、生まれ変わってとかはないわー ー綺麗なものも ーそうではないものも ーそこそこ見られたものー ー俺も人間はやだなー ートンビがいいねぇー ートンビになりたいねー ーえ、トンビがいいの〜 ー鳥だって食べられちゃうかもしれないよ ーじゃあ、わたしもトンビならいいかな ーふたりでトンビになって飛んでもいい ー鳥だったらあと一度くらい、いいかなー ぴゅいー 青い 時間

          「わたしはなにになりたい」

          「週末のアリス新聞」

          そこはね ピンク色の壁の縦長のビル 近づいて見てもちょっと恥ずかしくなるピンク色 今は雨で黒いシミを流したような年月の跡 淡々と自分たちを生きて来た風情 そうだね 4、5階はあるだろうね 2つの表札 入り口のドアを開けると すぐ左手に倉庫のような薄暗い部屋 普段、電気のスゥイッチは入らないような 隠れたスペースに、大型のカンヴァスが何重も立て掛けられている 右手のカウンターには店主が立ち 会計などする場所 天井すれすれの棚に隙間なく置かれている 手のひらサイズのから人の背丈ま

          「週末のアリス新聞」

          私の場合 身辺整理=断捨離  である スケジュール 自己管理 1年先の調整 諸々 毎日休む暇などないはずなのだーが 2日ゴロゴロして モノに溢れて悶々とするのが どうにも嫌になって来た 9月に入れば 自ずと10月の進退が決まり 10月になれば11月と… 人生は必然

          私の場合 身辺整理=断捨離  である スケジュール 自己管理 1年先の調整 諸々 毎日休む暇などないはずなのだーが 2日ゴロゴロして モノに溢れて悶々とするのが どうにも嫌になって来た 9月に入れば 自ずと10月の進退が決まり 10月になれば11月と… 人生は必然

          気が遠くなるくらい これまでと変わらない 時間を病と生きるのなら あれもこれも悩んだって ヒトの常識と比較されたからって 気にしようがない たいした問題じゃあないわ

          気が遠くなるくらい これまでと変わらない 時間を病と生きるのなら あれもこれも悩んだって ヒトの常識と比較されたからって 気にしようがない たいした問題じゃあないわ

          しあわせにしかなれないし しあわせにしかできない たぶん

          しあわせにしかなれないし しあわせにしかできない たぶん

          青い太陽

          電話を待っていたあの頃は、常に胸がざわめいて、四六時中相手を思っていたものである 今は片隅に置いてある 西日が執拗に窓を射る 早く開けろと嘲笑いながら、体の内側から攻めてくる 顎先にひとしずく溜まる 頁をめくりながら知らない顔をしてみせる ただの1行ですら頭に入らない 手の甲に水滴の蓮が咲く 西の太陽はシャンパンゴールドに象牙の肌を染み抜いた 胸元の滝の流れに我慢出来なくなり 全開に羽を回すと冷気がうなじの奥まで吹き抜けた 晴天の玉のしずくはどこに消えたのか 落日燃ゆる 森

          枯らかすの詩

          蠟燭が溶けるような 道路の上に浮かんでいる温まった匂い その中を掻き漕ぐより飛ぶように走っていく 狂ったような横殴りの雨 日中 三羽烏が外灯の上に並んでいた 突起がある分だけ それに集まりたくなるものなのか 高所から見下ろす 人間の世界など関係ない 全てが含まれ溶ける 人間はその自分の状況に酔いたいもの やがて真夏が戻ったかのような 鮮やかな暑さ 鳴かない鳥たち 無垢な小鳥だけは虫の音に共鳴する いかづちは 警鐘か 奨励か 心を識るのも 計るのもおのれ

          枯らかすの詩

          進みたきゃ進む 動けなきゃ 止まって待つさ じれったいけど 夏の記憶 今だけだから 味わって楽しみたい

          進みたきゃ進む 動けなきゃ 止まって待つさ じれったいけど 夏の記憶 今だけだから 味わって楽しみたい

          言葉足らずの 思い遣りなしの 自分の非かと思いつつ 一週周って その人の不満なんて 私にはわからんな うん その人の問題だし たぶん私の全てが気にいらんだろう 私は私で今後こうする こうして行くって肚の中で決めてるし noteの余白埋めたい 今日は久しぶりにリラックス出来てる

          言葉足らずの 思い遣りなしの 自分の非かと思いつつ 一週周って その人の不満なんて 私にはわからんな うん その人の問題だし たぶん私の全てが気にいらんだろう 私は私で今後こうする こうして行くって肚の中で決めてるし noteの余白埋めたい 今日は久しぶりにリラックス出来てる

          太郎先輩

          「太郎さんは休んでて」 花ちゃんの元気な明るい声が頭の上でする 「すまないね、花ちゃん」 「花子、大丈夫ですぅー」 ごめんね もう腕が硬直しちゃって下がらない いろんな意味で弱い太郎先輩 それが僕(たち) 安全太郎の言われ方 不惑の年頃をとっくに過ぎて 初老かと言うのに…   いつまでも見た目は青年 「太郎」 そして時に脆くも儚くも体を張って車を止めるんだ たいていは車は止まるどころか 僕(たち)太郎を跳ねて謝りもしないで去って行く 旗を握りしめたまま腕ごと、

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          渇水してるねえぇ

          渇水してるねえぇ

          +3