第十一話
門違い
私は夏の午後たもとに両手を入れて組み
さてどうしたものかと思案顔
道端の屋敷の垣根に一ヶ所
裏からの出入りに使ったものだろう
木板と鉄棒でバツ印に封印がされている
二匹の蛇がバツ印をなぞるように這う
日陰で居心地が良いとみえ寛いでいる
君らは門兵申請してないぞ

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