勝手に田植えフェス:里山再生プロジェクト③
開墾の追体験?
昨日は、田植えでした。
一面ススキの原だった、小さな棚田。
今年は、上から4枚の田んぼを再生しました。
数十年かけて自然に還ろうとしていた土地は、
ススキや葦が深く根をはり、掘り起こすのに一苦労。
まずは草を刈り、小さな耕運機で耕し、土を乾かし、また耕し。
畦は消失してしまったかと思いきや、溝を掘っていくと、
畦シートや土嚢がビリビリに破れながらも、痕跡が残っていた。
ゴミを拾いつつ、出来るだけ形を復元していく。
畦に沿って溝を掘り、土を盛り上げる。
降雨などによって土が流され、傾斜がついてしまったので、
地道に鍬やシャベルで削っては、移動させ、平らにする。
これが一番大変で、手にマメをこしらえつつ鍬を握る。
畦塗りをするために、水を入れる。
水を張った田んぼは、一気に顔が変わる。
山から引いている水は、冷たく澄んでいる。
心地よい湿気が、辺りに広がっていく。
畦塗り&代掻きには、田んぼの師匠も駆けつけてくれた。
もたもた悩んでいる私たちを尻目に、
小柄な身体でひょいひょいと、作業を先導してくれる。
あっという間に、田んぼらしくなった。
最初にこの湿地を開墾した友田の人々は、
この何百倍も大変だったはずだけど、
こんな気分を味わっていたのかなぁ。
舞台が変われば、役者も変わる。
土地の顔が変われば、棲む生き物が変わる。
いつのまにか出現している新顔さん。
どうして田んぼに変わったのが分かるんだろう?
まずモリアオガエル、イモリが顔を出すようになった。
何種類ものおたまじゃくしが泳ぎ回り、
アメンボ、オケラ、トンボ..
水場と上空をツバメが旋回するようになり、
足元にはカモのような水掻きのある足跡。
「この素敵な鳴き声は何者なの!?」
と、思わずYouTubeを検索してしまう。
代掻きの時に、アフリカンドラムのような演奏を繰り広げてくれた、
ツチガエルちゃんに惚れ惚れ。
見た目はイボイボしててイマイチだけど。
勝手に田植えフェス
晴天。
スピーカーで音楽を流しつつ、
師匠から頂いた緑米ともち米の苗を植えていく。
私と、夫と、義母。たった三人の田植え祭り。
選曲は、かむあそうトライブス♪
悲劇が一つ。
師匠から頂いた赤米の種籾を蒔いて、
唯一自分で育てた赤米の苗が、、
前夜にカモシカに食べられていたこと。。
怒るに怒れない。笑
ご近所の友田さんたちも、
声をかけにきてくれる。
「おう、お疲れさん!」
「(音楽で)稲が踊っちゃってないかい?(笑)」
優しく気にかけて頂いている。
来年はもっと広げて、田植えを一緒に出来たらいいな。
今年の田植えは無事に終わり。
これから水の管理や草取り、獣害対策が待っている。
田んぼ一年生。
どうか、乗り切れますように。