ブランドに大切なこと。
昨年の夏から、Instagramに自分が銘品だと思うプロダクトをアップしている。
きっかけはコロナ禍で、それまでは普段の生活や旅の様子をアップしていたが、今は家とオフィスの往復の日々なのでネタがない。
ふと、家にもオフィスにもモノが溢れていることに気づいた。これまで散々買い物をしてきて、「これは一生モノ」と思える銘品は手元に残している。
そうした銘品を100個紹介してみようと思った次第。
https://www.instagram.com/shibuinsta_mania/
撮影できる服やガジェット、TOYSなどが中心で、みんなが知っているメジャー系、すぐれた工場から生まれた名プロダクト系、誰も知らないマニア系など様々。あらためて見直してみると、いわゆる「ブランド」モノが多い。
ぼくはブランドが好きなのである。
さて、世の中には「ブランドの作り方」「ブランドマーケティング」「ブランディング戦略」などなど、ブランドに纏わる話が溢れている。ぼくはあまりそうした本や記事を読むことはないのだが、あらためてブランドとはなんだろうと考えると、なかなかひとことでは表現しにくい。
長い歴史がある。
高い技術がある。
オリジナリティのある発想を持っている。
マーケティングに長けている。
時代をとらえている。
評価される理由もブランドによって様々。100のブランドがあれば、100の魅力がある。つまり、ブランドとは成功の方程式もなければ、定義や解説できる存在ではない。というのが個人の見解。それがわかればみんな成功する。
そんな自分も今はブランドを運営している。もちろん、自分なりに考えてブランドを育てているのだが、そこには欠かせない大切なことがある。
自分自身がブランドを好きであること。
例えば美味しいラーメン屋さんは仕事と割り切ってラーメンを作っているのだろうか。そういう方もいるかもしれないけど、多くのラーメン屋さんが自分自身がラーメンが大好きで、「自分でも美味しいラーメンを作ってみたい」「もっと美味しいラーメンを生み出したい」という気持ちで取り組んでいるのだと思う。
自分が好きだから、好まれるポイントも分析できる。出汁なのか、麺なのか、具材なのか、店作りなのか、接客なのか。好きだから熱中して打ち込むことができる。その熱意がブランドのエモーションとなる。
ぼくも若い頃からたくさんブランドを買って、たくさん失敗した。残念ながら理論的ではないのでブランド論は書けないが、多くの経験のおかげで嗅覚が身についてきた。なにがイケていて、なにがイケてないかを嗅ぎわけることだ。その嗅覚を最終防衛ラインにして、ブランドを9年間育ててきた。
もちろん、まだ成功しているわけではないので、その嗅覚が正解がどうかはわからない。でも自分自身の経験から積み上げてきた嗅覚は、文面からブランドが好きなことが伝わってこないHOW TO本よりはよっぽど頼りになる。
さて、Instagramの100銘品は現時点で61。残りはあと39。これは個人的な趣味でやっていることだが、ひとつアップする度にブランドについて調べ、言葉にする。この地味な鍛錬がまた嗅覚の精度を上げ、結果的に仕事につながっていく。
こうして、「好き」が「仕事」になる。