行けないときは想いを馳せる
今週末、bud musicの10周年記念イベントが開催されるらしい、とネットを流し見していて知った。
bud musicは京都にある音楽レーベルで、私が好きなアーティストが何組か所属している。
たしか毎年、この時期に周年ライブをしていると記憶しているのだが、今年は節目ということで他のゲストアーティストも呼んでの2days!
これまたゲストアーティストもツボ過ぎて、悶えている。しかも会場のひとつは天下の磔磔…。
これが独り身だったら、その場でチケット取るか当日券狙いで突っ込むところだが、ぐるっとまるっと考えても今の状況ではちょっと無理。
こんな時の楽しみは、タイムテーブルを眺めてどうやって周るか考えるひとり妄想。小さな機械の中に見えるその文字列に、ニヤニヤが止まらない。
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bud music知るきっかけであり、bud musicの中でも特に好きなのがNabowa(ナボワ)というバンドだ。
Nabowaは4人組のインストゥルメンタルバンド。
ドラム(ピアノ)、ベース、ギターに、少し特徴的なのがバイオリンが入った編成であることだろう。
激しいにぎやかな音楽から、ちょっとゆるりとした音楽に好みがシフトしている時期に、私の音楽のツボを把握する友人から「コレとか好きなんちゃう?」と音源をもらったのが出会いだ。
初めに聞いたのはflowというアルバ厶だったが、好きになるのに時間はかからなかった。
しっかりとした職人気質のドラム&ベースのリズムに、メロディアスで跳ねるようなギター、ドラマチックな音を奏でるバイオリン。
歌詞はないのにまるで歌っているかのようで、楽器のアンサンブルで声がないことの物足りなさを超越してしまっている。
家で流していても、家族の会話の邪魔にもならずとても心地よいBGMだ。
LIVEで聴くと、また最高。
ビールを片手にユラユラと揺れたり、ググッとくるメロディーでとんでもない高揚感に包まれたり、熱いグルーヴ感に全てを忘れて踊ったり。
ギターの奏くんの楽しそうに飛び跳ねる姿、やたらとエロい啓くんのバイオリン、淡々と音を紡いでいく達くんのベース、ドラムとピアニカを同時に演奏出来てしまう優くんの器用さ。
お腹の中にいるときにフェスで聴いて、彼自身もまたポコポコと踊っているような胎動だったことを知ってか知らずか、息子「これすきー」と言っている。
CDでは流れるような心地のよさだけれど、LIVEではゴリゴリに重厚な音になっていたり、メンバー同士でせめぎ合うようなジャムもあって胸に押し寄せるものがある。
その瞬間、その会場でしか感じられないもの。それを体験したくて、なんとかかんとか足を運びたくなるんだよな。
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バイオリンのイントロが印象的なこの曲。
イントロが終わり、他の楽器がパンっと一斉に入るところ(時間で言うと0:21秒)で大広間の襖の扉がパンっと開くところを想像してみて欲しい。
この曲は結婚式の入場の曲として使わせてもらったものだ。会場が料亭という純和風で歴史あるところだっただけに、使う音楽は随分と悩んだ。
が、この曲、はっきり言ってめっちゃぴったりだっだ。あの会場に合う音楽を見つけるのはなかなか難しいと感じたが、Nabowaは私の知りうる中で最適解だったと今でも思っている。
主役の自己満足だから、機械のこちら側でドヤ顔している私をどうか許して欲しい。(spotifyに登録していないと、全曲聴けないかもしれない。だとしたらさらにドヤ顔の申し訳なさに拍車がかかる。youtubeになかったん。でも許して。)
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音楽のよさを伝えられる言葉を持ち合わせていないことにもどかしさを感じるけれど、音楽はやはりそのものを聴くのがいちばんだと思うので、ぜひ聴いてみて欲しい。
そんな訳で、今夜は魂を京都に飛ばす。
きっとそろそろ、LIVEも始まるね。