マガジンのカバー画像

らせんの本棚

230
SF、ファンタジー、実用書からマンガ、画集、絵本などなど、アトランダムに紹介するレビュー集。神楽坂らせんが読んで「グッ!」と来た本を不定期に紹介していきます。もちろんネタバレはな…
運営しているクリエイター

2021年11月の記事一覧

『SFマンガ傑作選』レビュー

『SFマンガ傑作選』福井健太(編) ◇ 1970年代、SFマンガ黄金期の傑作の数々のアンソロジーです。 もはやレジェンドな大作家さんたち、マンガの神様がたの競演ですよ!! 見てくださいませこの収録陣! #手塚治虫 #松本零士 #筒井康隆 #萩尾望都 #石ノ森章太郎 #諸星大二郎 #竹宮惠子 #山田ミネコ #横山光輝 #佐藤史生 #佐々木淳子 #高橋葉介 #水樹和佳子 #星野之宣 すごいラインナップです! SFファン、マンガファンならぜひ押さえておきたい、帯にもある

『歴史は不運の繰り返し』レビュー

『歴史は不運の繰り返し』 セント・メアリー歴史学研究所報告 ジョディ・テイラー(著) / 田辺 千幸(訳) 📚 みんな大好きタイムトラベル。 わたし大好き女性主人公。 そんでもって舞台はイギリス。(なぜかアメリカは国境閉鎖している世界) この段階で好きな本っぽい三要素そろってますw さてさて、その主人公、マデリーン・マクスウェル(マックス)は大学出たての歴史学者の卵。博士号は持っているものの就職先のあてのない、いわゆるポスドクです。(どこも同じなのねぇ……><)

『すうがくでせかいをみるの』レビュー

『すうがくでせかいをみるの』 ミゲル・タンコ(著) / 福本 友美子(翻訳) 📚 またまたちょっと変わった絵本のご紹介♪ よりにもよって数学の絵本ですw でもこれ、とっても幸せにあふれている本。 幸せな数学好き少女のお話なのですよ。 普通、数学が好きな女の子、というだけでもう、なんというか世間から排除されちゃいますよね。 よくてまあ人とはちがう、普通でない「変わった子」扱いをされてしまうことでしょう。家族からだって、扱いにくいとか、女だてらに勉強なんて……よりに

『ドードーをめぐる堂々めぐり』レビュー

『ドードーをめぐる堂々めぐり』 正保四年に消えた絶滅鳥を追って川端裕人(著)🦤 ドードー (dodo) 🦤は、マダガスカル沖のモーリシャス島に生息していた絶滅鳥類。 大航海時代、1598年にモーリシャス島を訪れたオランダの探検艦隊によって初めて存在が確認された飛べない鳥で、発見されてからわずか83年後の目撃情報を最後に絶滅してしまった幻のトリです。 幻ゆえに、そして、飛べない事とずんぐりした愛嬌ある身体つき(これは初期の想像図によるミスリードだったそうですが)ゆえに「

火星シリーズ:『火星のプリンセス』レビュー

火星シリーズ:『火星のプリンセス』 エドガー・ライス・バローズ (著) / 厚木 淳 (訳) ◇ どんどん古典に走ってる今日この頃ですw 今回は、ご存じ(かな?)火星シリーズ第一作の『火星のプリンセス』。 著者のエドガー・ライス・バローズさんは、このシリーズの他に、あの『ターザン』シリーズを書かれてます。ジャングルの王者ターザンで大ヒットを飛ばした人気作家が、空想科学小説を出した! ってことで、これまた大人気シリーズになったそうです。 ターザン・シリーズは1914

『白鹿亭奇譚』レビュー

『白鹿亭奇譚』 アーサー・C・クラーク (著) / 平井 イサク (訳) 🦌 ご存じ、『2001年宇宙の旅』の原作者(というか、かのスタンリー・キューブリックと共同で制作、脚本を担当した)アーサー・Ⅽ・クラークのSF法螺話です。 クラーク先生といえば『2001年』。なのですが、それだけじゃありません、静止衛星という概念を考案して、衛星通信の基礎をつくったり、スリランカの位置をすこしばかり南に動かして軌道エレベーターを建造したり(『楽園の泉』の中のネタ)、大英帝国勲章を

ハヤカワ銀背の箱入り娘☆

ハヤカワの銀背ってありますよね。Wikipediaによると ハヤカワ・SF・シリーズは、早川書房が1957年12月から1974年11月までに318冊刊行したSF小説の叢書。~ ファンからの愛称は「銀背」。 と書かれてます。 ハヤカワのSFマガジンが1959年からなので、その2年まえから出ていたSFのシリーズなのですねー。 うちにも何冊か、ちょう古典の定番がとってありました。 ↑こんなかんじ。写真だと茶色っぽい『タイム・マシン』と『海底二万リーグ』は金背といわれてるや