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方言について思うこと
皆さん、おばんです。
という言葉が、一体どのくらいに人に伝わるだろうか。
北海道でも使われている地域はあるようだが、我が出身地、宮城・仙台の方言で「こんばんは」という意味だ。
方言が好きだ。
社会人になり転勤や出張で様々な土地を訪れたが、どこの方言もとても面白く、味わい深い。
例えば隣県の山形県では自動車にガソリンを給油することを「ガソリンを詰める」と言う。
ともすれば何か不穏な響きに感じるが、彼らは日常的に使用する。
皆さんは「①、②、③…」を何と読むだろうか。
宮城県民である僕は「①、②、③…」と読むが、山形の多くの方は「①、②、③…」と読む。
特に日本の西側に住んでいる方から見れば宮城も山形も同じ“東北地方”に見えるだろうが、実際のところ宮城と山形という近距離でも言語の隔たりは存在する。
さて、仙台弁。
僕は仕事や日常会話においては見事なまでに“標準語”を使いこなしている自負はあるのだが、少し気を抜くと、イントネーションを含め訛っている方だと思う。
いわば標準語と仙台弁のバイリンガル。
文字を書く上では絶対的に標準語を使うが、地元の高齢者とも渡り合える程度には仙台弁を使いこなせる。
もしもTOEIC(Test of English for International Communication・国際コミュニケーション英語能力テスト)ならぬTOSIC(Test of Sendai dialect for International Communication・国際コミュニケーション仙台弁能力テスト)があれば、「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。」くらいの評価を楽に得られるだろう。
ほんの一例だが、今日は「他県の方に聞かれたらクレイジーだと思われる(かもしれない)」表現をご紹介する。
【おはよう靴下】
意味:穴のあいた靴下。※朝の挨拶をするタイプの靴下ではない。
【おしょすい】
意味:恥ずかしい。※お小水ではない。
【なげる】
意味:捨てる。※ピッチングすることではない。
《例文》
なんだべ、おはよう靴下になってたっちゃ。
おしょすいからなげてけろ。
意味:
何ということでしょう、靴下に穴が開いているではないですか。
恥ずかしいから捨ててください。
【いきなり・いきなし】
意味:すごく。とても。※「突然」ではない。
【ジャス】
意味:ジャージ。※オシャレな感じの音楽のジャンルではない。
《例文》
なんだべ、いきなしかっけぇジャス着てっこと。どこさ行くの?
意味:
何ということでしょう、とても格好の良いジャージを着てらっしゃいますね。どこかへお出かけですか?
【いずい(いづい)】
意味:翻訳不能
《例文》
新しいTシャツを買ったが、なんだかいずい。
意味:翻訳不能
いずいものはいずいのだ。「いずい」を他の表現で説明するなど、それこそいずいことこの上ない。
説明できないなら書くなよ、と思っただろうか。
気になってしょうがないだろうか?
ムズムズするような、落ち着かないような感情を持っただろうか?
それこそが「いずい」に近い感覚かもしれない。
仙台人はこの感覚を他県の人に正確に伝えることが出来ないことを「いずい」と思いながら一生を終えるのだ。
旅行を楽しむ風潮もだんだんと回復してきたように思う。
もちろん感染対策を徹底しながら、ということにはなるだろうが、仙台に来られる際には方言も含めて楽しんで頂きたい。
なかなか都心部では聞けないだろうが、少々郊外に足を延ばしベテランの方々と話す機会を作れれば、こういった仙台弁と触れ合うことも出来るだろう。
通訳がいないと収拾がつかず大変なことになるので、変な空気になるのは必至だが。
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記事に関係ない内容でもOK。近況など入れて頂ければ仙台弁で(適当に)返します。
さぁ、遠慮なくコメントしてけろ。