塾バイトについて。卒業1年後再考してみた。

noteを始めてからほったらかすこと1年。。。

大学卒業を記念して始めてみたけど、今になってみるとあの頃と考え方が変わったなあって思うから、ちょっと残してみる。

社会人、今2年目。最近、大学時代のことをよく思い出す。
大学生活で一番時間をかけたのは、勉強ではなくって、学習塾でのアルバイト。
気づいたら社畜になっていた、と言うのが正しいと思う。
会社と社員の言う通りに働くだけで、自分の意思なんてなかったんじゃないかなぁ。

結局、体と心を壊して大学4年の2月に退職してしまったので、有終の美を飾ることはできなかった。
だけど、自分的には意味があったかな。
塾講師を通して、「変わること」に対する考え方が変わったと思う。

これから、我ながらめちゃくちゃ恥ずかしいことを書きます。過去の自分の愚行は悔いても悔やまれない。。。

自分でも言うのもなんだが、4年間、女子生徒にモテにモテまくった塾講生活だった。
「先生、面白い、かっこいい〜♡」と女子生徒からお手紙やプレゼントをもらうことも。

私の塾講師としての特徴は主に、
・授業でとにかく話すこと
・厳しくあること
の2点だった。

机に向かって熱弁したり解説したりしても、それがずっとでは小学生や中学生が耐えられるわけがない。ということでよく横道にそれた話をすることがあったんだけど(もちろん、関係なさすぎる話はしない)、生徒達には好評だったし、意外と私の失敗エピソードから知らないものや言葉を知るってことも多かったみたいで、このスタイルは崩したくないな、と思っていた。厳しさ、については、私が受けてきた教育がそうだったので「叱ることも必要だ」と思っていたし、当たり前だと思っていた。
だから、面白く楽しい先生の一方で「こわい先生」というイメージもあったことは間違いない。
今考えると、めちゃめちゃカッコ悪くてはずかしい。結構きつめに怒っていたし。叱るではなくて、怒っていた、ね。塾の教育方針は「褒めて伸ばす」的な感じだったと思うんだけど、褒めるだけでできてないとこオブラートにつつんでやさしく接して成績のびるの?と思っていた。


だけど「ダメなことをしたら叱るのは当たり前」だとか、「先生は威厳があるべき」という考え方が4年間を通して変わってきた。これは自分でも驚きだった。
どうしてこの変化が起きたかというと、「当たり前」の概念に違和感を持ったからだ。
自分が体と心を病んだときに。。

塾講師として社畜化していた私は、「シフトは休めない」のが当たり前だったし、「休むなら引き継ぎを作ってくれ、代わりも探してくれ、迷惑がかかるから」「有給なんて生意気」という社内の雰囲気も当然だと信じて疑わなかった。
ところが、大学四年の年末、(塾以外にもバイトを3つほどかけもっていたので)働きすぎと、卒論のプレッシャーとに押しつぶされた私は、見事に体も心も壊してしまう。(これについては割愛。いつか、余裕ができたら振り返ろうかな。)
その当時、所属していた研究室の教授から言われたのは「逃げてもいいんだよ」だった。

逃げるのは甘えだと思っていたし、辛いことがあっても我慢して頑張るのが当たり前だと思っていた。
でも、自分がボロボロになって、ようやく気づいたのは、「こんな当たり前、誰が得するの?」ということだった。

休んでもいいんだ、と自分に優しくなれると、他人にも優しくなれた。
生徒達に対して、叱ったり怒鳴ったりしなくなったし、「強要」することをやめた。
「強要」というのは、少し強い言葉かもしれない。
ただ、今の教育業界において顕著なのは、子供の成長のためではなく、大人が子供をコントロールしやすくさせるため、という傾向が強いことである。
平等と言えば聞こえはいいが、果たしてそれは本人のためになるだろうか?ということはいくらでもある。
クラス全員の宿題の量や難易度が同じこと、
黙って先生の解説を聞くよう注意すること、
答えにくい質問をつっこんでくる生徒に「今はそんなこと関係ない」と跳ねのけること、
ちょっと周りの子と違うことをしたがる生徒に「常識がない」と叱りつけること…
枚挙に暇がない。

みんな同じように、同じことを、同じ態度でやりなさいと「強要」している部分が、今までの自分には多少なりともあったな、と感じた。
だからこそ、自分自身の、生徒に対する態度が変わった。
「先生優しくなった」とか「先生元気ないの?」とか言われることも多々。。
たしかに今までの自分とは変わったけど、それが心地いいなとも感じた。

小学校でも中学校でも叱られることが多かったし、特に中学の部活動では信じられないほど酷いことを言われることも多かった。叱られたことで常識が身についたし、なにくそ!と思って頑張る原動力にもなってきたと思っていた。
少しは強くなれたのかな、と。

だけど、それを自分も子供たちに同じようにするのか?というと、「嫌だな」が答えだ。
褒めること、おだてることばかりがいい、とは言わない。
でも今まで当然だと、常識だと思ってきたことに違和感を持つことはおかしくないし、自分はこうだったからって押しつけるのは良くないし、古い考えに固執してるなーって思う。
人によってできることやできないことが違うんだからって考えることも大切。

そう考えることができるようになったから、案外、バイトばかりの大学生活も悪いことばかりじゃなかったんじゃない?って思ってる。


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