そうだ、教祖になろう(※読書感想文)
以前、読書会で紹介されてからずっと気になってた本、「完全教祖マニュアル」を昨日読み終えたので、アウトプットしておきます。
結論からいうと、この本めちゃくちゃ面白いのでお勧め。
「キミも教祖になろう!」とか目次の初めに書いてある笑
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目次で心奪われる
個人的に、この本は軽快な語り口でこの本の内容を体現していることが一番の面白ポイントだと思います。一番最初に目にする目次の中に「大衆に迎合しよう」とか「甘い汁を吸おう」とか書いてある本、中々ないですよね笑
内容にしても、「教義は言語化できなくて口語で伝えてもOK、後々優秀な弟子が体系立ててまとめてくれる」とか結構なもの言いです。ただ、これも現在のメジャー宗教の成り立ちを思い返せば、大抵の宗教は弟子によってまとめられていたりするのですよね。
個人的に一番思うことは、人にニュアンスを伝える時には相手の目線に立った言葉を使うことが一番だな、という点。(本質を見失わない、定義を揺らいではいけない学術書や論文を除く)よく言われることですが、本書ではこれを徹底されているなと感じました。
メジャー宗教の人間臭い一面が見える
元より宗教は人間の中に根付いているので、当たり前かもしれませんが非常に人間らしさを感じる話が多いということが、個人的な2つ目の面白ポイントです。現代的に分かりやすく筆者が書いていることも大きな要因ですね。
例えば、
・イエスは郷里ではナメられて全くキリスト教は普及しなかった
・宗教の派閥割れは「イエスの神性と人間性」の解釈の違いとかで生まれる
・宗教を広めるためには教義を柔軟に変えることも止むを得ない
とかです。面白くないですか?
なんとなく、各宗教にそれぞれ固定観念を持っていたのですが、本書を読むことで宗教の時代背景による変遷の一部を知ることが出来て、宗教の成り立ちや現在に至るまでの過程を知りたくなりました。
教祖にじゃなくてカリスマビジネスマンも目指せる、かも?
本書は宗教に焦点を当てた(一部突飛な)解説をしていますが、実はこの内容、ビジネスにも通用する話だと思っています。ビジネスだって代表的なところでいえば、ホリエモンとかサロンを開催していたり、妄信的にホリエモンのいうことを信じる人がいたり、もはや宗教だと思ってます。
本書であれば、以下の項目はビジネスに置き換えると
教義を持つ=自分の意見、ポジションをはっきりさせること
大衆に迎合する=自分の味方に取り込めるパイを増やす
信者を保持する=アウトプットを続ける
布教しよう=マーケティングを行う
他教をこきおろす=差別化ポイントを前面に押し出す
みたいな感じですね。それぞれの意味合いを脳内変換しながら読むことで、共通点を見つけることができます。ビジネスも結局のところ、他者への影響力を大きくすることが、大成するためには必要不可欠ですし。
まとめ
ライトに宗教構成を知りたい、興味がある人におすすめ出来る本です。
同著者の君主論も読んでみようかな。