介護士目線の生活リハビリ~園芸編~

こんにちは、白紫菖蒲です。

体調も整って参りましたので、また今日から書き記して行きたいと思います。今回は介護士目線の生活リハビリ、園芸編です。

「徘徊で外に出てしまったときは、海と山の方面を探して」

介護士になりたてのころ、先輩の介護士さんに教えて頂きました。人間は本能的に土に還ろうとするそうで、何度か徘徊にて探しにいったことがありますが、だいたいの方はご自宅の方に向かってみえました。経験上、自宅からの徘徊は海や山方面に行かれる方が多い傾向にあります。徘徊についてはまた改めて書き記したいと思います。

年を重ねていくと、ガーデニングや農作業、陶芸や盆栽等に趣く方が多くいらっしゃいます。デイサービスでも園芸活動をされてみえる施設は多くあると思います。個人で鉢を用意して、植物を育てるのも楽しみの一つになりますが、共同で育てることもまた楽しい活動になってきます。生活リハビリでの園芸活動は役割を決めることが要になってきます。

土を耕す、種を植える、肥料を与える、水を与える、間引きする、虫に注意する、必要に応じて受粉をする、摘果をする、収穫をする…

役割を果たす=責任感を持つ、ではなく
役割がある=自分の存在価値、が生活リハビリにおける園芸の最たるもの野菜を育てる、花を育てる等は「生きること」に直結していると思っています。

とある園芸の好きな男性のご利用者様が
「俺は、収穫はしないから、誰かに収穫してもらって」と仰ってみえ、何で収穫しないんですか?とお尋ねしたところ、
「窓の外できゅうりがぶら下がってるのを見て、夏だってことがわかる。俺は季節をほかの人に感じてほしいし、収穫する楽しみを持ってほしい。それでいいんだ」
私は何も言わず頭を下げました。
収穫の役割分担に、私は重度の認知症の方にお願いをしていました。そのことを分かってらっしゃったと思います。本当にありがたいお言葉を頂き、みなさんに収穫のお手伝いをお願いしました。


役割を分担することによって得られる達成感や社会性、身体状況によって活動の内容を選ぶことが出来ます。

今回は、生活リハビリの園芸編についてお話ししました。
参考になれば幸いです。次回は、生活リハビリ裁縫編について書き記したいと思います。

本日も読んでくださり、ありがとうございます。

1人でも多くの良い介護士さんが増えますように。

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