セールスの絶対教科書 著 岡根芳樹さん をよんで
著者のプロフィール
岡根芳樹さん 1964年 和歌山県生まれ。
高校卒業後映画監督を夢見て上京。
映画監督になるために、まず、劇団を立ち上げた。
しかし、劇団員がバイトで貯めた講演費300万をだまされ持ち逃げされてしまった。
しかたなく、サラ金から300万を借金。
そのお金を返すために、フルコミッション営業マンに。
そして、NO1営業マンとなり、借金を完済。
現在は、ソーシャル・アライアンス(株)を設立され
机上の空論ではない自身の営業経験を活かした成果にこだわる
人材教育、ユニークかつ実践的なトレーニングを、
本人自ら講師、トレーナーとして
全国各地を飛び回っていらっしゃいます。
本書は、著者のフルコミッション営業時代からの実体験に基ずく
勇気が湧いてくる人生の教科書です。
また、著者は絵本作家でもあります。
本の概要
主人公は、桑森正春。
桑森は、大学受験教材の販売会社の社長です。
そんな桑森も30年前は酷い営業マン時代がありました。
今月の家賃も払えない借金地獄から一発逆転を狙って教育教材の完全歩合
制の訪問販売の仕事に就いてはみたが、全く売れない売れる気もしない、
そんな悶々たる日々を過ごしています。
そんな夏の暑い日に、その日も売れないなか、たまたま通りかかった公園
でホームレス風の中年男ブチョーと出会います。
桑森が売っているのは、大学入試教育教材で1教科20万円5教科そろえる
と100万円もします。
桑森は、アポもさほど取れず取れてもドアを開けてもらえずの門前払い。
会ってもらえないダメな日は、近所で飛び込みもしています。
成績が悪いから、給料もない、とうとう桑森の所持金は
1000円となっていた。
そんな時に、桑森は、浮浪者風のおじさん自称ブチョーに運命的に出会う。
そして桑森から奢ってもらったビールのお礼に、ブチョーは
魔法の言葉「ちょうどよかった」を授けます。
桑森は、魔法の言葉を使って、翌日に営業で試します。
今までとは打って変わって魔法の言葉のお陰でドアを開けてはもらえます。
しかし、二の句が出ずで、先に進めずここで撃沈してしまいます。
ここからは、心理学を使ったり、実践を身につけるために渋谷でナンパの
修行をしたりと、ブチョーに弟子入りした桑森は
セールスマンシップを身につけた
マスターセールスマンに成長していきます。
二人で交わされる会話は絶妙でボケとツッコミ満載の
漫才トークでゲラゲラ笑えてとても楽しいです。
この漫才トークも本書の魅力です。
そして、すぐい示唆に富んでいます。
著者と筆者が同世代ということで中に出てくるドラマ、映画
そしてギャグが、確かにそんなだったなぁとその時代と
その時の自分も思い出されて親近感も増し増しです。
特に下段の語句説明もウイットに富み面白い
「太陽にほえろ」と「あしたのジョー」のエピソードとして
取り上げているところが好きです。
営業マンの必須スキルとしてプレゼンテーションがありますよね。
この本でも詳しく取り上げています。
プレゼンの目的は、相手の心に響かせて価値観に影響を与え、
価値観を変えることとあります。
つまり、いらないと言っている相手に商品の良さを分からせて
契約を迫るのではなく、
価値観を変えて「いらない」を「欲しい」にすることだと、なるほどです。
「分からせてもダメ→心に響かせて価値観を変えろ」
まとめ
この本は、営業マンには絶対読んで欲しいです。
営業の醍醐味、面白さをふんだんに学べます。
本書を読んで、一つ一つを自分の営業に置き換えて
実践していくのも良いと思います。
その中で、自分が売っているものが、
相手の人生をどう変えていくのかを深く洞察し、
自分が売っているものが、
相手の人生をどう豊かにするかを深く思い描き、
相手の心に語り掛けることが出来たなら、
そういったプレゼンスキルを独学で学べる本です。
言葉巧みに相手を乗せるのではなく、
客観的事実に基づき相手の肝に腑に落ちるように話していく、
これが上手く行ったとき営業マンは
セールスマンシップを身につけたマスターセールスマンに
成れるのでしょう。
本書は、題名にある通り、演劇の台本風で書かれている営業の指南書です。
しかし、本書は営業だけではなく人生をより自分らしく生き抜くための
指南書と言えます。
「いっぱい失敗おめでとう!」ってチャレンジし続けるメンタルセット
そんな素晴らし能力が身に着きます。
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