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誤解を生まない伝え方〜【前提】を合わせる
親子の会話でも、教師と生徒の会話でも、
上司と部下の会話でも、お客様とセールスマンの会話でも、
面接官と受験者の会話でも、、、
立場が異なる人が対話するとき、
誤解が生じやすいことがあります。
しょっちゅう対話をしている仲の良い友だちと話す時より、
誤解は生まれやすい傾向にある。
それはなぜか?
「前提」が一致していないためです。
どこかへ出かけるとき、
わたしたちは地図を見ます。
目的の場所を共有するから、待ち合わせで落ち合うことができます。
でも話すときはどうでしょう。
何に向かって話しているのか。
何を伝えたいのかと何を聞きたいのか。
この両者の前提が一致していないままに話を進めると、
不具合が起こりやすいです。
例を挙げます。
親が子どもに「学校でもらったお便りは、家に帰ってきたら必ず出すように」と伝えたとします。
子どもにとっては「面倒くさい」。
親にとっては「きちんと習慣をつけておかないと、大人になって困るよ」。
愛情からの言葉なのですが、
言われたこどもにとっては、うるさいお小言にしか聞こえない。
こんなことはよく起こりますよね。
これは両者の【前提】が一致していないからです。
親も子どもも、幸福に生きる人になりたい、なってほしいという願いはあるとして、
親は、そのために、しておいた方がいいと思うことを伝えるね。(受け入れるかどうかは、子ども次第。受け入れろ!と強制、命令して”従わせたい”わけじゃないんだよね…)支配したい!なんて気持ちは全くない。
子どもも、それを受け入れるかどうかは自分の判断だけど、
親は、愛情をベースに、「伝えておいた方が良い」と思うことを伝えてくれている。
両者の前提が、このように揃っていれば、
「うるせーなっ!」
「何度言ったらわかるの?!」
という言い合いになる💦のは避けられそうです。
【前提】の合わせ方
では、どうやったらその前提が合うのか。
「地図」をはじめに共有することです。
この会話の目的を、両者で合わせるということです。
● 文句を言いたいわけじゃない
● ちょっと心配している
● 大好きなあなただから伝えたい
● 思ってることを伝えたい(命令するつもりはない💦)
● 思ってることがあったら聞かせてほしい
親子の会話で、親の側からすると、こんな前提です。
ただ、子どもの側からすると、
昨日まで毎日、怒鳴っていた人から、いきなりこう言われても、
素直に「そうか、そうか」となりにくいですよね。笑
なので、急に言葉で前提を説明するだけではなかなかうまく行きません。
少しずつ日常の関わり方から変えていく必要があります。
前提の共有には、土台としての「信頼関係」が必要ということになりますね。
一朝一夕にはならないけど、
この土台ができていると、
言葉が相手に届きやすくなることはまちがいありません。
この人の言ってることは聞こう。
人間は「聞きたい人」の言葉を選択的に聞いているのです。
上司と部下でも、
お客様とセールスマンでも、
親と子でも
先輩と後輩でも、
頭ごなしに怒鳴って命令する関係で通すのでは、いつか破綻します。
大澤 弘子
日テレHR代表/企業の人材育成を支援しています。
サラリーマン応援📣ライフコーチ/キャリアコンサルタント
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