見出し画像

落語ラン vol.15 「黄金餅ラン」

この2週間(2020年11月1日時点)で「四万十川ウルトラマラソンチャレンジ」にエントリー(四万十大会が中止のため、ヴァーチャル開催)。ところが前半さぼった事もあり、最終日(10/31)に36キロほどが残りました。
落語ランでまとまった距離を稼がないといけませんので、昨年歩いてみた「黄金餅」の道中言い立てに沿ってのランをしてみました。無事、達成出来ましたし、だいぶ脚力も戻ってきて、ウルトラマラソン出来る体調にはあるんじゃないでしょうか。

あらすじ

【下谷山崎町】の吝嗇家西念が体調を崩す。隣家の金兵衛はあんころ餅が食べたいという西念の願いを聞き入れ買ってやるが、邪険にも家に帰れと言われる。壁から覗くと、西念は貯め込んだ金をあんころ餅にくるんで丸飲みしていた。あっけに取られて見ていると、西念は突然苦しみだして、そのまま頓死。金兵衛は飲みこんだ金を我が物にしようと一計を案じ、【長い道中】を経て麻布絶口釜無村の木蓮寺にたどり着く。ここの和尚なら、色々と融通が利くはずなのだが…。

ランニングコース

下谷山崎町(上野)→(道中)→麻布絶江木蓮寺(曹渓寺)

黄金餅コース考察

自己紹介にも書いていますが「落語ラン」のきっかけの一つになったのは、2019年の9月に桂三木助師匠をはじめとしたチーム?で実施した「黄金餅ウォーク」がベースになっています。三木助師匠が、立川談志師匠に教わったという黄金餅をおろすというので、じゃあ実際に歩いてみよう!という軽いノリで企画したのですが、2019年というのはとにかく暑くて残暑が激しかった記憶があります。最初は、大人数でツアー的に開催しようかとも思ったのですが、熱中症になっても困るので、少数精鋭で開催。さすがに、複数人数でやるものですから、綿密にルートを設計しました。その過程で色々な演者の道中言い立てを調べたのですが、結構バラつきがありますし、中には順番が間違っている場合も…。今後、ご興味があってやってみよう!という方もいらっしゃると思いますので、当時の設定ルート(志ん生バージョン、談志バージョン)を共有します(ご自由にお使い下さい。)。

下谷山崎町(上野)

下谷山崎町というのは、江戸の中でも一種のスラム化した地域で、明治に入ってからも(言葉は不適切ですが)三大貧民窟(他は四谷鮫河橋、芝新網町)の一つに数えられています。今は東京メトロ銀座線の車両基地として使われている辺りが恐らく昔の山崎町辺りでしょう。ここから一旦上野駅前に出て、中央通りを南下していきます。

001)下谷山崎町

002)銀座線

道中言い立て

黄金餅と言えば、道中の言い立てが有名です。志ん生師匠も、志ん朝師匠も談志師匠もお演りになられていますが、よくよく聞くと言い間違っていたり、怪しい(笑)。ただ、今の人が聞いても町名も変わっていますし、ほぼ間違いに気づきません(銀座の竹川町、出雲町って言われても分からない)。
今回は、談志師匠の以下の言い立てにしたがって走りました。

ワーワー言いながら下谷の山崎町を出た。上野の山下を回って上野の広小路、新黒門町から御成(おなり)街道を真っ直ぐに五軒町へ出る。当時、堀丹波守様(下記注)というお屋敷がありましたそうで、この前を通って旅籠町へ出る。仲町、花房町、筋違(すじかい)御門から大通りへ出る。神田へ出てまいりまして、新石(しんこく)町、須田町、鍋町、鍛冶町、乗物町、今川橋を渡って本白銀(ほんしろがね)町へ出る。石町(こくちょう)から本町、室町から日本橋を渡って通り3丁目、中橋から南伝馬町へ出る。京橋を渡って真っ直ぐに銀座四丁を突き抜ける。尾張町、竹川町、出雲町。新橋の手前を右に切れまして、土橋を渡って、兼方(けんぼう)町へ来る。久保町へ出る。新(あたら)し橋の通りを真っ直ぐに、左に曲がって愛宕下から天徳寺へ抜ける。西の久保から神谷町、飯倉の坂ぁ上がって、六丁目から飯倉片町へかかって、狸穴(まみあな)の通りへやって来る。右に上杉様 (上杉駿河守)のお屋敷を見ながら、左に、当時流行った”おかめ団子”という評判の団子屋の前を通り、左に麻布の永坂下って麻布十番に出た。坂下町から大黒坂登って、一本松から麻布絶口釜無村の木蓮寺に着いた、時には連中疲(くた)びれた・・・

003)みはし

004)鈴本

008)本銀通り

009)土橋

013)愛宕神社

014)天徳寺

016)永坂

018)麻布

019)大黒坂

020)大法寺

021)一本松坂

022)一本松

023)一本松

麻布絶江木蓮寺

麻布絶江釜無村の木蓮寺、というのが道中言い立てのゴールなんですが、残念ながらそんな名前の寺は現存しません。もちろん、いい加減なナマグサ坊主がいるようなお寺として実名を出す訳にもいかないでしょうし。ただ、麻布に絶江坂という坂があり、その先に曹渓寺というお寺があるため、そこを仮想ゴールとしました。ただ、曹渓寺は立派なお寺で、とてもナマグサ坊主がいるような雰囲気ではありません…。

025)絶江坂

画像17

028)入口

画像19

030)お堂

マップ

https://www.mapion.co.jp/m2/route/35.71439204020234,139.78037239983922,16/aid=579e9b/

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?