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君といた未来の恋。




その昔、日本テレビで『君といた未来のために 〜I'll be back〜』というドラマが放映されていました。

主演は当時大人気だった堂本剛。ヒロインにはエンクミこと遠藤久美子。

連続ドラマもあまり観ず、ジャニーズ事務所のアイドルくんにも興味の無かったわたしでしたが、このドラマだけは毎週ほぼ欠かさず観ていました。

総じてビッグネームなキャスト陣だったわりに、全体的な印象が青くて暗くてひっそりしていたせいか、あまりヒットしなかったような気もしているのです。

しかしながら、主題歌はオリコン1位をマークしたKinKi Kidsの6thシングル「やめないで,PURE」という、人気アイドルのヒットソングでした。

ですので、この作品がみなさんの記憶のなかにどのように落とし込まれているのかが気になります。




パラレルワールド
並行世界
明晰夢
タイムリープ

そんなワードを知らなかった頃からその手のものには本能的にどことなく興味をそそられていて、いい年齢になった今でもなお興味深々。・・・イヤ、むしろ今の方が無邪気に頭から突っ込んでいる感じが否めないけど。笑

「世の中には知らなくていいこともあるよね」と割り切っている分、知らないことを知りたいという飽く無き探究心が健在。

ゆくゆくはそんな好奇心を糧に、夏木マリ超えの見た目も中身もファンキーなおばさまを目指す所存。



『君といた未来のために 〜I'll be back〜』は、ある一定の時間を何度も繰り返してしまうタイムリープの話。

このドラマは、ケン・グリムウッドの『リプレイ』という小説にインスパイアを受けてのオマージュだそう。(← ムダに横文字使いたかっただけですよ、はい。)

この作品をもう1度観てみたいと思うのですが、元業界関係者にきいたところ、いろんな大人の事情で再放送は難しいかもしれないとのこと。

SFものの不思議な話というだけで子供心に惹かれていたけども、人のあたたかい想いや、本性剥き出しの醜悪な強欲さ、こんなにそばにあったのに忘れかけていた家族の絆などもテーマとして盛り込まれていて、常にドキドキハラハラしながら、その世界観に引き込まれることを楽しんでいました。


「人生は繰り返せないから大切に生きようぜ!」

「大切なものは見えにくいけどいつも足元にあるんだぜ!」

今思えば、ベタで陳腐な主題をウリにしたドラマにでしたが、10代のわたしのハートを鷲掴みにするにはこれだけで充分な主張でした。




今、この“タイムリープもの”の作品を再放送したら、ハネるだろうなぁと密かに思っている。

たつき諒先生の『私が見た未来』という“世紀の預言書”と言わんばりの漫画が、某フリマアプリにて、40件以上の「いいね!」をつけたまま10万円以上で落札されたことを考えれば、このドラマも需要があるような気がするんですけどね。

甘いかしら。

あ、ちなみに『私が見た未来』は、2021年7月17日に1200円で再販される予定だそうですので、皆様ご購入は焦らずどうぞ。





ところで、古典落語演目にもタイムリープの噺がある。

【天狗裁き】である。

タイムリープ、、、のようにみえて、もしかするとタイムリープでは無いのかもしれない。しかし、どちらにもとれるような、そうかもしれないと匂わせるサゲ(オチ)が秀逸である。

この噺の最大の魅力は、最後の最後にギュッと凝縮されている。同じサゲにホッと胸を撫で下ろす人と、ゾクっと背筋を凍らせる人とが出てくる。

そして、多くの人は「ホッ」と「ゾクっ」の狭間にある絶妙な感情を抱くことを楽しんでいる。

『「おまえさん、起きておくれよ」シリーズ』のなかでは、【芝浜】よりも【天狗裁き】が断然に好きである。

【芝浜】が「夢になるといけねぇ」なら、【天狗裁き】は「嗚呼、夢でよかった!(・・・でも!?)」である。





実はわたし、不思議な夢を度々みる。

しかも、この13年くらいの間に不定期にみるのです。

その昔、大好きだった彼との夢。

彼とは、若い頃に7年近くお付き合いをしました。しかし、別れはあっけないくらいに突然でほんの一瞬のことでした。

「こんなベストカップルは世の中のどこにもいない」と思いながら、ふたりとも青春を謳歌していたほどなので、おそらくお互いに『なんで別れたんだっけ?』と不思議でしかたなかったのだと思います。

だけど、元への戻り方もわからない。

次第に疎遠になり、連絡先ももうわからなくなりました。

その後、わたしは新しい恋をして、結婚もしました。今がとてもシアワセなので、過去や彼に未練はまったくないのです。

ところが。

未だに、忘れた頃に彼の夢をみるのです。

毎回の夢の中の光景や環境は異なるけども、『久しぶりに出会った彼とヨリを戻せる』というところまできて目が覚めてしまうという展開は同じ。

夢の中の彼もわたしも実年齢よりやや若いけれど、夢を重ねる度に少しずつ年齢も重ねている。

最初の夢は、彼と別れた半年後くらいにみたような気がします。胸の傷が癒えない頃は、この夢から覚めた後に「あーぁ、夢かぁ」とガッカリもしました。

しかし、結婚しても同じ展開の夢をみつづけるのです。

そんな自分に不純さを覚えたものの、夢の中のわたしには自分が結婚している自覚が無いのです。

結婚3年目くらいで、ようやく夢の中のわたしにも結婚している自覚が芽生えました。

「ヨリを戻そうと言われて嬉しいけども、もう結婚してるから断ろう」と。

そこからも同じような夢をみるのですが、夢を重ねる度に、夢の中のわたしの人妻である意識が強くなります。

最後に見た夢は1年くらい前だったかもしれません。

そして、もうこの夢はみないような気がするのです。

「そう言えばさ、さっきKくんをあっちの通りで見かけたよ!」と、夢の中で友人が教えてくれたのですが、夢の中のわたし自身が彼に興味を示してなかったんですよね。

いつもだったら、彼に会えるチャンスだとばかりに駆け出しているはずなのに。

「彼、子供と歩いていたよ」
「ふーん。そーなんだ」

そして、目が覚める。

いつもと違うオチで目覚めたのです。だからもう、見ないような気がしています。

しかし、この夢に関しては、毎回あまりにもリアルに感じていたので、もしかしてパラレルワールドや並行世界なんてものが存在するのだとしたら、そこに住まう“わたし”のリアルな体験なのかも知れないなぁ、と。



ん?!


・・・ってことは、わからなくなっちゃった!



夢の中のわたしは、たしかに“わたし”なのだけども、その夢をみている“わたし”は一体どこのだれなんだろう!?







・・・と、【芝浜】でもなく【天狗裁き】でもなく、まさかの、あざやかな“【粗忽長屋】オチ”とかね!




御粗末様デシタ☆

お後準備がよろしいようで♪







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2021年もまだまだ突っ走ります!
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