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Wariワリのバリエーションについて(ちょっと小話)8 Florancala

昨日からの続きです。
このゲームは、ルールがちょっと変わっています。
こういう「変わったルール」こそ、Hiku Spilele社製品にふさわしいんですけど、残念なことに、この作品はHiku Spilele社ではありません。

ワリのバリエーションはさすがにもう、出尽くしたよね?!
もうないよね?
という時期のはずなのに、 2006年にまた新しいゲームアイデアが出たという事実に、ただ驚嘆してしまいます。
このゲームの作者さんは、本当にすごいなぁと思うのです。

***

Florancala(2010) aka. Orancala (2006)   2 to 4 players
    by Sjaak Griffioen, 'Clemens Gerhards'
*Florancalaは製品版の名称。原型はOrancala。   
勝利条件:
誰よりも数多くのビーズを獲得(Capture)した人の勝ち。
用具:
専用のゲーム盤(12個のピットが円形に並んでいるもの)

初期配置:
全てのピットに4個ずつビーズを入れておく。
初期状態は、各ピットが誰に支配されているかを示す「色のついたマーカー」は、全く置いていない状態。
すべてのピットは、ゲーム開始時は誰も支配していない。neutral pit

遊び方:
自分のターンでは、自分が支配するピット、あるいは、まだ誰も支配していないピット(neutral pit)から任意の1つを選び、そのピットにあるビーズ全部を手に取る。
*まだ誰も支配していないピットからビーズを取った場合は、それ以後、そこは自分が支配するピットになる。自分の色のマーカーを置いて、支配していることを示す。

次に、すぐ隣のピットから開始して、各ピットに1個ずつビーズを配布していく。
ビーズの配布は、必ず右回りに行う。

もしも、12個以上のビーズが入っているピットからビーズを手に取った時は、配布はゲーム盤を1周してしまう。その際には、ビーズを手に取ったピットにも、ビーズを配布する。

ビーズの獲得
ビーズをすべて配布し終わったとき、最後に配布したピットのビーズ個数が2~3個になっており、かつ、そのピットは対戦相手が支配しているピット、あるいは、誰も支配していないピット(neutral pit)ならば、そこにあるすべてのビ-ズを獲得(Capture)する。
そのすぐ手前のピットについても、ビーズ個数が2~3個で(しかも相手が支配するピット、あるいは、neutral pitだった)ならば、そこからも続けて獲得できる。
獲得したビーズは、ゲーム盤の外周部分にある、大きな三角形のくぼみに移動する。
この大きな三角形のピットは、獲得したビーズの保管場所。

パスについて
自分のターンの時、自分が支配するピット、および、neutral pitが全てカラッポだったならば、何もできないためパスする。

ゲームの終了判定
12個あるピット全体をみる時、1個しかビーズが残っていない状態になった時は即座にゲーム終了。
あるいは、残っているビーズが少なくなり、もはや逆転が不可能と考えられる段階で、参加者全員の合意があればゲーム終了としてよい。
ピットの中に残っているビーズは、得点には加算しない。

特殊追加ルール:
ワリの標準ルールは、相手のピットを完全にカラッポにするのを禁止している。
しかしこのゲームでは、相手のピットを完全にカラッポにするのはOK。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。