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宴の後。

咲藏は宴を終えた。バスターミナルでのラストはあまりにもあっさり過ぎて驚愕したが、それでもやはり、田舎の同朋にしかない感覚の共感は最高だった。それに辺りの空間の広さや人間の雰囲気も東京のそれとはあきらかに違い、わかってはいたが、そこいら中に可能性があり余っているようだった。腹のほうはもう少し喰えたが、まあ、実家に帰りゆっくり喰うとしよう。それにしても、一番最初にでてきた肴盛りの下九割が氷という詐欺は否めなかった。店員の三人の女の子は二人ばかり可愛い色白の女の子がいたが、一人色黒で長身でタイミングの悪い女はなぜ採用されたのか、未だに疑問であった。黒空には雨が少し残っていた。

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