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香名♠︎
2016年6月4日 17:06
「アイシテル」の言葉を唱え、鏡に顔を映す。ココロを無視した冷たい無表情が、冷たいまま、歪んでいく。歪んでいくなかで、「愛してる」の言葉に返るのは、怒りを帯びた左目。つまらないふりをした不機嫌なふりをしたうれしいといわないたのしいといわないすきといわない ほしいものをいらないといった受け取らなかった顔に張り付き固まった、お面にもならないボコボコしたものを解かしていく。弱
2016年6月1日 16:35
世界は重い、そして軽やか。ふっとあんみつを食べたくなって、帰りの電車をふわっと降りる。ただそれだけの軽やかさ。ただそれだけの自由。 ざわざわの人通りを抜けてお店に向かう足と、生暖かった空気をひんやりとさせる風と、知らず知らず暮れる陽、手にぶら下げているちいさなヤシの木、、一瞬を抱える豊かな重さ、惹きつけられる重力、この世界は重い。不自由に縛られているわけではないのに、いつでも「自由
