ギフテッドと鳥の話

飛びたい鳥の話

ギフテッドは休みも、無断欠勤もせず、
ずっと世界を見守っている。

たとえ
一般常識から考えられない発想や行動でも
社会に定義されている個人の範疇を超えたことでも
法律や一般倫理より厳しい基準でも
実績は「無し」と「失敗」の二択でも
時の果てまで実現できないことでも

ギフテッドは下水道で息を殺して暮らしながら、
常に理想の実現を考えている。

たとえ
あらゆる情報と刺激を無限に吸収する体質でも
体ボロボロで戦場に向かってでも
神経が働きすぎて脳の血管が切れそうでも
緊張で酸欠になり全身筋肉痛でも
四面楚歌になり人々にリンチされても

ギフテッドは正しさ1つのため、
他のことを顧みることをしない。

飛べなくなった鳥の話

ギフテッドは一般人にとっては
・嫌悪感
・憎しみ
・脅威
・傲慢
・冷酷
・無能
・怠慢
・わがまま
・失礼
・対人能力がない
・距離感がおかしい
・融通が効かない
と、ありとあらゆるネガティブの代名詞となりえる。

世の中の人々は、
「夢見る生き物赤ちゃん」から
「自由を失う大人ゾンビ」に成長する。

夢はもう見ない
自由を自ら考えようとしない
夢と自由の大切さを感じない
過去にどんな夢を見たかでさえ覚えていない

ただただ
社会が定義した
「正しい道」から
外れないように生きている。

そして、
自分が大事なものを失った事実から自分の心を守るために、
夢と自由を「悪」と思うようになった。

撃墜された鳥の話

ギフテッドは常に夢を見ている。
世界という赤ちゃんにとっての良い夢。

ギフテッドは常に世界の正しさを追求している。
真理のガーディアンとして人類へ道標を示している。

しかし、人間は
欲求を満たされない場合、
精神的・肉体的に余裕がなくなる場合、
他人に危害を加えようとする生き物。

夢と自由は悪だ。
ギフテッドは悪だ。
他の夢見るマイノリティも悪だ。