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【ギフテッドの本質】不連続の時間軸
はい。完全に頭おかしいタイトル。
でもこれは本当なんだ。
ギフテッドはよく議論を無茶苦茶にする主な原因の一つは時間軸が独特である。
まず、前提知識として以前の記事で説明した通り、
① ギフテッドの神経の動きは非常に活発なため、外部情報(五感+α)の収集量が増え、更に脳による一次情報処理、自らの思考による二次情報処理も速くなる。
② 潜在抑制機能が発動しないため、一次処理された情報は全量のままで本人に渡される(一般人は10%だけ渡される)。そのため、原子力発電所のように永遠に高速に考え続けさせられる。※一応弱点は低血糖・・・
では、この現象を詳しく説明していこう。
未来と現在の狭間
ギフテッドは速い。
誰かが問題を読み終える前に既に問題の内容を予測し、答えまで思いついた。
そのせいで、いつも周りを待っている。
職場の打ち合わせでも、プライベートの友人との会話でも起こり得る。
たとえ予測がずれたとしても、かなり早いタイミングで予測を修正したり、新しい予測を立てたりすることができるため、相手の話を全部聞いてから考えることはほとんどない。
つまり、
ギフテッドはずっと自分が予測した話について答えを考えている。
自分と自分が会話しているみたいなもんだ。
めっちゃ失礼なやつだな!
そして、相手の話が終わるまでに待っている間は退屈に感じる。
しかし、最大の苦痛は退屈ではなく、ギフテッドの速さに対する人々の反応である。
例えば、人間は話を聞いてもらう人に対して仲間意識が醸成されるが、ギフテッドは相手が話し終える、もしくは話す前に話の内容を先読みして自分の結論を話してしまうため、相手の反感を買ってしまう。
また、組織の中で、
「先に理解するはずの人(専門家)」、
「先に意見を聞かれるべきの人(権力層)」よりも早く状況を理解し、答えを導き出すギフテッドは相手の劣等感を刺激してしまう。
そして、最も困難なケースは誰も気づいていない誤りやミスに気づいてしまう場合である。
どんなタイミングで、どんな方法で伝えればよいかについて、そもそも答えなんて存在していない。
人間は指摘されることを好まないからだ。
伝えるタイミングが早すぎると傲慢に見なされる。
「なんで今言うの?」
伝えるタイミングが遅すぎるとそれもまた別の意味で傲慢に見なされる。
「早く言えよ!」
結局どっちも本音は「言うな!」
・・・人間は理不尽🐻
時間停止、過去遡及
ギフテッドはたまに「議論を先に進めさせない」、「終わった話にしつこく噛みつき続ける」という印象を持たれる。
原因は
・重要な要素が見逃されているのに気づいた。
・曖昧な要素がまだ残っているのに気づいた。
である。
以前説明した通り、ギフテッドは物事の最適化を追求してしまう。
ただし、考えれば考えるほど関連要素が増えていく。
関連要素の増加はさっきまで持っていた確信を崩壊させることを意味している。
※いくら統計学的に意味があると証明されたものでさえ、新しい要素(ファクター)を足すことで、簡単に統計学的な意味を無くすことが出来る。
世の中の確信は、絶対的なものでも、恒久的なものでもなく、現時点で人間が把握できる関連性の中での一時的な解釈に過ぎない。
考えれば考えるほど、確信することが出来なくなる。
そうなると納得はしない、決断もできない。
しかし残念ながら、世の中の人間は基本的に曖昧さの中で生きている。曖昧なことに気づいていない、気づいたとしても気にしない。
なぜかというと、これはコスパの良い生き方だからである。
人生の全てを、答えのない問題の追及に費やしたくないでしょう。
ギフテッドも、そうでない人も、みんなそれぞれの意味で哀れだよ。
離脱、新たな時間軸
この現象はおそらく上記二つの現象よりもはるかに理解しづらいと思う。
ギフテッドは今所在している時間軸から離脱したり、新たに時間軸を作ったりする。
少し似ているような表現で言うと、急に話に興味を持たなくなる、もしくは別の話をし始める。
この現象の原因としては、速すぎるからである。
現在携わっている事業や人生計画、流行の話題などに対して、広範囲な情報収集力、鋭い洞察力、豊かな想像力、高度な論理展開力によって行動する必要がなくても思考だけがゴールに辿り着く。
※この特性は実はギフテッドの弱点にもなり得るため、また今度紹介する。
そして気づく。この先のゴールは望ましいものではない。つまり、今歩んでいる道は正しい道ではない。
例えば、
世の中の人々は「自分が楽しく生きること」、「財産を増やすこと」、「他人が持っているものを自分も持つこと」ばかり考えている。
自ら世界に、人生に、行動に意義を付与しない。
人生目標のような個人的なゴールだって、「世界のゴール」という視点から考えてみれば、ちっぽけな物さ。
ギフテッドは今歩んでいる道の先の世界が見えるから、思考は別の世界が作れる道へと切り替わる。
場合によっては、より良い世界を作る道すら存在していない。
その道を作るために考える時間が必要だ。
だからギフテッドは止まる。
そして、ギフテッドが見た先の世界を他人に共有することはできないため、「この道は間違っている」と言っても理解してもらえない。
だからギフテッドは離れる。
ギフテッドは周りの気持ちを理解しているのか?
皆さん気になるよね。
もちろん、ギフテッドたちは、周りが困惑していることも、困惑している理由も理解している。
それでも議論の「邪魔」をし続けないといけない。
その理由(=物事の最適化の追求)は、周りの自分に対する見方や自分のキャリア、自分の人間関係などよりも重要なため、自分のことを後回しにするしかない。
しかし、周りからするとギフテッドはただのわがままな社会不適合者にしか見えない。
もちろん、そのような見方はギフテッドたちも気づいている。それでも貫き通さないと行けない。
辛い。
子曰く、道同じからざれば、
相(あい)為(ため)に謀(はか)らず。
※信念をもつ道が違っていれば、お互いに同調することはしない。共通するものがなければ、語り合っても無駄なことにたとえる。
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