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ドラえもん「空の理想郷」で悪役に共感した話。

初投稿になります。

先日、新作のドラえもん映画を劇場で見ました。
私は悪役にすごく共感してしまいまいました。
悪役募集ってタウンワークにないかなとか馬鹿なことを考えつつ
私は同類を探しました。

しかし、ネットレビューをみるとあまり悪役はおらず
私と同じような悪役を探すため、文章を書いてみることにしました。

 …というのが記事のあらすじです。
記事は一度見た人向けの内容ですので、ネタバレ等あるかもしれません
ご注意くださいませ。
ちなみに作品はとても良かったと思っております。
こうしてたくさん考える機会を与えてくれる映画は素晴らしいです。


私がなぜ悪役に共感したかって、あの皮肉を込めた自暴自棄さです。
自分がされた嫌なことを、本質を変えずに逆のことをして
皮肉っぽく嫌がらせするわけです。

作中では、悪役の過去が語られます。
誰も自分の学問の才能に気づいてくれなかった。
ダメなところを指摘され続ける。そんな日々。
自分の凸凹の凹んだところしか見てもらえなかったレイ博士は
全てを均してしまおうとそう考えました。んで、ああいう感じな世界を本当に作っちゃって、本当に人さらっちゃって、本当に洗脳しちゃって…

誘拐、洗脳には賛同しかねますが、された嫌なことを「じゃあお前らそれ本当に突き詰めたらこんな感じに不都合なんちゃうんかい!」って嫌がらせしたくなる気持ちは本当によく分かります。極端なことしたくなるんです。そんなこと言ってくる本人は、そうなっても責任なんか取らないから、無理矢理責任を取らせるようなことをしたくなるんです。
スカッとジャパンとか、みんな好きだったじゃないですか?あれの悪堕ちバージョンです。

だから、あれでバッドエンドを迎えて悪役が気付きを得て…なんて結末なら大共感なんですが、最後は追い詰められて捕まってしまいます。本人は改心している様子もなく「可哀想な人だったのかも」なんて言われてしまう始末です。自分が言われたみたいで少ししゅんとしてしまいました。
実際、悪役は割と酷いです。誘拐、洗脳、さらには理想郷と街の住人を見捨てて数万人の命を危険に晒してますから。大悪人です。侵した罪に関して同情の余地はありません。しかし、彼のきっかけには同情してしまいました。

というのが私悪役側の言い分です。
なんだかこの思考の流れは良くない気がします。
大罪人の生い立ちに共感をする…色々思い出す事件がありますね。

悪役に共感は誰でもできるんです。けれど肯定はできないんです。
人間考えを止めることはできないから、行為を止めるしかありません。
理不尽なことは耐えて、やり返してはいけない。
周りにやり返せないぐらい、周りに絆を持っておかなければいけない。

実際、悪役さん支配した後のこと何か言ってましたっけ、ただの復讐だったと思ってます。言動は利己的ですが、支配した後なんて何も考えてなかったと思います。どこまでいっても誰かのために、ゆくゆくは自分のためにってのが考えられないのが、レオ博士の虚しさであり、寂しさだなと思うわけです。

そんな悪役に私は共感して、だからこそ救われて欲しかったなと。
ただ、彼は気づくにしても遅すぎるのかもしれない。
学びを得た少年たちは、また一つ大人になっていく。
なんだかそれがすごく残酷なように見えて、悲しくなったわけです。

多分世の中に私みたいな悪役はたくさんいます。
周りに絆がなくとも頑張って耐えている悪役も多くいます。
周りに絆ができてしまって、悪役になれず頑張ってる人も多くいます。
みなさん大人です本当。すごく偉い。
どうかそんな大人に良いことがある世の中でありますように。
また、周りに絆を大事にできる自分になれますように。

そんなことを色々考えさせてもらいました。
良い映画でした。

では。









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