正義論
〈正義の二原理〉
第一原理 各人は、平等な基本的諸自由の最も広範な〔=手広い生活領域をカバーでき、種類も豊富な〕制度枠組みに対する平等な権利を保持すべきである。ただし最も広範な枠組みといっても〔無制限なものではなく〕他の人びとの諸自由の同様〔に広範〕な制度枠組みと両立可能なものでなければならない。
第二原理 社会的・経済的不平等は、次の二条件を充たすように編成されなければならないーー (a)そうした不平等が各人の利益になると無理なく予期しうること、かつ (b)全員に開かれている地位や職務に付帯する〔ものだけに不平等をとどめるべき〕こと。