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本を読むための場所

そこに行くことで、なんだかこう自分が満たされてエネルギーチャージされるみたいな好きな場所というのがいくつかあるのだけど、そのひとつがfuzkueというお店だ。


今日はお休みで、めんどくさいだけの手続きをしなければいけない用事があって出かけなければいけなかった。

でも行かないとさらにめんどくさい手続きが必要になることがわかっていて、めんどくさがり屋のわたしとしては、最小限のめんどくささにおさめるべく電車に乗った。

手続きが終わって帰りの電車の停車駅の表示をみて、それから時計をみて、このあとの予定を頭の中でシミレーションして、せっかくこのくそめんどくさい手続きをがんばったのだからfuzkueに寄ろう、と思った。


fuzkueはへんなお店だ。

たぶんおおざっぱにわけたら、ブックカフェというくくりになるのだろうか。

本が置いてあって、読むことができて、本を読みながら食べたり飲んだりすることができる。

食べ物も飲み物も丁寧につくられていておいしくて心地がいい。


それだけだったらふつうのいいブックカフェなのだけど、fuzkueは「本が読める店」とうたっている。

本が読めるために、本を読む環境に最適化された特殊なお店なのだ。

つまり、おしゃべり禁止。

それだけではない。

最近はパソコンはもちろん、ペンでなにかを書くことも最小限にする必要があるし、スマホを机におくときには静かに置いてほしいと注意書きがある。

注文したいときには店員さんにアイコンタクトをとって来てもらうというスタイルで、注文も注文の確認もお互いに小声で行われる。

店内はほんとうによけいな雑音がない空間。

本が読める店をこえて、本を読むための店なのだ。


最初に行ったのはもう数年前で、それ以来定期的に通ってる。

静かな空間で本に集中できる、ということがわたしにとってはとても回復につながる時間なのだ。


とはいえ、さすがに産後と続く緊急事態宣言でなかなか行けなくなってしまって、行けたのは産後初だった。

短い時間だったけど、変わらず静かで本と本を読む人たちに囲まれて本を読むことができて、幸せな休日になった。

今度はゆっくり行けたらいいなぁ。


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みたむらさやか
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