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あなたが知らない「長野県」って⁉
毎回、ラジオ(電波)の観点でみた意外な?日本各地を紹介していますが、今回は一気に東へ!長野県の巻。
長野県と聞けば新幹線も通る善光寺でも有名な長野市、北アルプスの玄関口として年中賑わう松本市、リゾート地としてあまりにも有名や軽井沢町などなど、個性豊かでブランド認知度が高い街が目白押し!
しかーーーし、ラジオ(電波)の観点だとイチオシは何と言っても飯田市!
何でなんでしょうか?
飯田はとてもユニークな位置にあって興味深いのです!
同市は人口が約10万人の南信(なんしん)と呼ばれる、長野県南部の中心都市。
東側が南アルプスの3000m級の高い山地にブロックされ、西側も岐阜県との境をなす2000m級の高い山地、南側も愛知県・静岡県との県境をなす山地に囲まれた典型的な盆地です
ここは長野県とは言え、県庁がある長野市より名古屋を中心とする中部圏が近く、中央高速道路が通るおかげで地元の高校を卒業し名古屋周辺の大学に進学する生徒も多く、実質的には「中部圏」。
実際、高速バスに乗れば名古屋の中心部まで約2時間で、バスは1時間に2台程度と、頻繁に運転されています。
一方の長野市までは3時間、東京のバスタ新宿まで(1時間に1台運転されているものの)4時間以上かかってしまいますが、リニアが通れば劇的に便利になりますね。
鉄道では市内をJR飯田線が通っていますが、線路は天竜川の周辺に広がる複雑な地形のためカーブが多く、電車はスピードを出せません。
鉄道愛好家の間では、かなりの山間部を通り駅数も多いことから「秘境駅」が多い路線でむちゃ有名。
よって、遠距離の移動は高速バス利用が一般的です。
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長野県は隣接する静岡県と共に、いわゆる「東西文化の境目」にあります。
例えば電力会社は県内の大半が中部電力(60Hz)ですが、50Hzの地区も僅かに存在します。
JR飯田線はJR東海により運営されていますが、電話はNTT東日本の管轄範囲なんですね。
さて、このように山に囲まれ、東西文化の境目にあるユニークな飯田でラジオを聞くとどうなるか?
実は、聞こえる局が少ないのですね・・・
海まで遠く、電波が伝わりにくい高い山に囲まれた盆地なので、隣県の局や同じ県内の局でも入りにくいという大きな特徴があります。
長野県は本州以西では3番目となる広い県で、高い山地に区切られた幾つかの地域の集合体。
おまけに飯田はいちばん南で、北部の長野市まで道のりで約160kmもありますから、同じ県内でも長野市や松本市周辺の局は、あまり聞こえてこないのです。
こんな所からも、長野県の広さと南信の興味深い位置がうかがえますね。
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