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#243 観察力を磨くにはバイアスを理解する 24/9/16
こんにちは。
今日は、観察力について考えます。
(実例を基に編集しています)
考えるきっかけになったのは、とある研修を運営したことです。マネージメント職対象に、コミュニケーションのトレーニングを実施しました。その中の1つに1on1を取り上げたコンテンツがありました。その中で、ロールプレイングを取り入れました。よくある話です。
そのロールプレイングを教材に、学習することが狙いです。その様子を見ていて、「観察する」ことを改めて考えるに至りました。
1on1、いわゆる面談のロールプレイです。課長役、メンバー役、オブザーバー役と分かれて一周します。課長の面談のあり方を学ぶため、メンバー役、オブザーバー役から、フィードバックを求めます。課長役も、自分がやってみた振り返りを行ないます。
この振り返りとフィードバックのアウトプットを、わたしは観察していました。オフラインの対面した面談ですから、五感を駆使して、観察できます。身ぶり、手ぶり、声の大きさ、トーン、抑揚、姿勢、相槌・うなづき、話し方、聞き方、発話の量、表情、環境などなどです。
まず、フィードバックをする側のメンバー役、オブザーバー役です。彼ら、彼女らからなされた大半のフィードバックは、相槌のひとつであるオウム返しや、話しやすい雰囲気を出す表情、質問の仕方の一例として「あなたはどう思うの?」でした。
もっと色々な種類の気づきがあると想像していました。しかしながら、表に出て分かりやすい言動に限られていたのが実際です。加えて、これらのフィードバックは、いずれも良かった点です。もちろん、良い点を伝えることは、特に実際のマネージメント場面では必須です。
一方、もう少しこの点が良くなると良いね、のフィードバックはほとんどありません。特に研修や練習トレーニングの場であれば、自分の良くない癖など改善点を見つけたいところです。MOREな点です。もっと良くなるからがんばろうな点です。
なぜ、そのMOTTOな点がフィードバックに表れてこないのか、考えてみます。
1つは、研修ではじめまして、の相手ですから、遠慮する気持ちが勝ってしまうことです。ある意味のネガティヴフィードバック、改善点ですから、言い淀むことです。
もう1つは、気づいていない、です。実はこちらの理由が芯を捉えているように感じます。観察して見ているものの、目に見えやすくわかりやすい点にしか気づけないことです。
また、ある程度は1on1や面談の一般に言われる正解を本で読んだり、しています。ですから、そのインプットがバイアスとなり、その観点だけしか見ていない、ゆえにその他の点には気づけない、と考えます。
中々に難儀な問題です。
そこで、アドリブで、わたし自身が参加者の1人と即興の1on1をしてみることにして見ました。公開1on1です。
そこで他の研修参加者には、自分の1on1との違いを意識して観察してもらうことにしました。
すると、先ほどのロールプレイよりも、異なった種類の観察結果が出てきました。たとえば、発話量がメンバー役が圧倒的に多い、課長役はうなづいているだけくらいにうなづきが目立った、身体を開いてオープンなところを姿勢で見せていた、などです。
観察することひとつをとっても、事前準備的なバイアスを取ること、単に観察をする、ではなくて、自分との違いは?などの見るポイントの提供など、わたし自身の気づきもありました。
さて、みなさんは日常の仕事や生活で、どんなかんさつをされていらっしゃいますか。
それではまた。