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#58 お詫びは全力で

【私の仕事術:❺仕事に役立つ交渉術】
謝る時は”全力で”謝る

これまで「❺仕事に役立つ交渉術」として、「信頼関係をどう構築していくのか?」「相手との駆け引きに負けない為にどうするか?」「ダメだった場合の次善策」などを紹介してきました。

交渉事は、その時々で状況が変わってしまうので、とても難しいですよね。

ここで紹介したノウハウやテクニックを駆使して難局を乗り越えれるようになれば幸いです。

そして、最後のご紹介するのは、本来起きてはいけない事ですが、絶対起きてしまう「相手にお詫びをする」場面です。


予期せぬトラブル等でお取引先にご迷惑をかけてしまう事は残念ながら起きてしまいます。

この時の対応を間違えると、お取引先との関係が全て水の泡になってしまいます。

ですから、

「謝る時は”全力で”謝る」

これがとても大事です。

「そんなの当たり前でしょ?」と思うかもしれませんが、考えている10倍ぐらい深刻に受け止めるぐらいがいいのではと、これまでの経験で感じます。

誰もミスをしたくてしているわけではありません。ミスやトラブルの大半はうっかりしていたり、気の緩みや「大丈夫だろう」という油断が背景にあります。

ですから、ミスやトラブルが起きた時も「ちょっとミスってしまって・・」とか「自分でもびっくりしているんです」と、つい自己弁護に走りがちになります。

ところが自分や自社にとっては、ちょっとしたミスやトラブルでも、相手にとっては致命傷になりかねないことがあるのがビジネスの怖い所です。

例えば、お金の支払を約束の日から1日遅れてしまって、もともと約束した日にお支払いができないという事があったとします。

たった一日遅れだけどちゃんとお支払いするからいいでしょ?と思うかもしれませんが、ビジネスの世界では、1日遅れた事で色々なお支払いが滞ってしまい、信用に傷がつき、結果として相手の会社を倒産に追い込む事もあります。大袈裟かもしれませんがミス、トラブルというのはそれぐらい影響が大きいものと考えていた方が身のためです。


■謝罪までの流れ

まずお詫びしないといけない事が発生した場合、
❶まずは深呼吸して気持ちを落ち着かせる。
❷起きた内容を時系列に整理する。
❸今わかっている事実と、不確定な情報を分けて整理する。
❹今後の対応、リカバリーを考え、出来る事は対処する。
❺一旦、先方に連絡をする。
という流れですね。

ただ、❺の連絡は、悪い知らせほど、早く伝えましょう。
ここもメールではなく電話で一報入れる方が、早く相手に伝えられるのでいいです。特に最近はメールやチャットが主なコミュニケーションツールなので、電話をする行為が事の重大さ、いかに緊急かも相手に伝わるという点でも良いです。

そして相手につながったら、上記❷~❹を説明すれば、まずはOKです。

一報をいれて、ある程度リカバリーの目途がついたら、早々に顛末書を作成して先方にお伺いし、お詫びをするというのが良いです。対応を間違えなければ、相手側も理解を示してくれます。


■お詫びする時の注意点

くれぐれも間違ってはいけないのは、これまでかなり面倒をみてあげたとか、仲が良いからと、きっと怒らず許してくれるだろうと想像するのは、とても危険です。

「親しき中にも礼儀あり」

これは本当に心がけておくべきです。ですからお詫びをする時は必ず、謝るだけでなく再発防止策や代替案も用意しておきましょう。

でなければ、相手にとって深刻な問題になればなるほど、「すみませんでしただけで終わり?何をしに謝罪に来たの?」と火に油を注ぐ事になってしまいます。

もちろん、すぐに提示できないのであれば、お詫びをしてその理由を説明しましょう。ただ相手も忙しいので何度も何度もこの事で時間がもらえるわけではないというのは頭の片隅においておくべきです。

「相手が驚くほど平身低頭に。」

それぐらい真摯に対応してくれる会社であれば、相手方も理解してくれます。

■お詫びされる方もわかっている

私も何度かお詫びをしてもらうケースがありましたが、正直トラブルは起きてしまったものは仕方ないと思っています。ですから真摯にお詫びしている姿勢が見えれば「なぜ起きたんだ!」とすごい剣幕で怒鳴る事よりも、起きた事は仕方ないのでこの後のリカバリーをどうするのか、前向きに解決をはかろうとします。

雨降って地固まるではありませんが、トラブルが起きた時の対応1つで更にお互いの信頼関係が深まる事もありますので、謝る時は”全力で”謝るようにしましょう!



ここまで【❺仕事に役立つ交渉術】をご紹介してきました。交渉ごとで困った時にぜひ読み返してもらえると幸いです。

次からは、【私の仕事術:❻部下の育成】です。
人間は十人十色、「人を育てる」というのはとても難しいです。個人的には「育てる」という言葉にも、おこがましいと思いますが、これまでどんな風に後輩や部下を指導、育成してきたかをご紹介いたします。

また読んでいただけると幸いです。

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