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#54 「AかBか?」聞かれたら「C」を考える
【私の仕事術:❺仕事に役立つ交渉術】
相手が提示してきた条件に、あえてのらない
「二者択一話法」というのをご存じでしょうか?
例えば、会社で気になる人をランチデートに誘う時、
「今度のランチ、美味しいパスタか最近出来たお寿司屋さんがあるけど、どっちがいい?」と誘うやり方です。
誘われた方が「明日のランチはパスタかな?お寿司かな?どっちがいいかな?」と考えさせる事ができれば成功!
「ランチに行かない?」と聞くと「いくか、いかないか」を回答させる事になりますが、「パスタか、お寿司か」を回答させている時点で話が「一緒にランチに行く前提」になっているという、営業トークのテクニックの1つですね。
■比較させると人は選択したくなる
「Aにしますか?Bにしますか?」と聞かれると、ついつい、どちらかを選ばないといけないと人間は思ってしまいます。
単純にAかBかを選択させる以外にも
「今ならキャンペーンでこの価格、キャンペーンが終わったらこの価格」
というように2つの事を並べるだけで、「だったら今だな」と知らず知らずのうちに「キャンペーン価格で買った方がいい」と、本来は買わなくてもいいのに、買う事を意識する事からも、何かを比較させるというのはとても効果的です。
この話法、交渉上手な人は本当に巧みに使ってくるという印象ですね。
■仕事でのあるある
こんな事がありました。ある日、突然部下が慌てた表情でやってきて、こういいます。
「横田さん、大変です。A社が発注数を増やすか、経済条件の見直しのどちらかに応じないと、契約を打ち切ると言ってます!」
契約を打ち切られるのは大問題ですから、何とかしないといけないと考えます。でも提示された案はどちらも簡単に受け入れられるようなものではありません。
「経済条件の見直しは厳しいので、ここは注文数を増やす方で進めるか。。」
となりそうですが、この時点で相手のペースに巻き込まれてますから、実は交渉は「負け」です。
そのような時は少し冷静に、あえて距離をおいて考えてみましょう。
例えば、
「A社の要望にはどちらにも応じない。その代わり契約切られた後の事を考えて違うB社と話を進める」
と、ゼロ回答するパターンや
「A社の要望の背景は、A社の収支を改善したいという狙いだから、契約の一部分をやめてコスト削減する方向で話そう」
と、少し答えをずらすパターンがあります。
このように、あえて全然違う第3の選択肢を考えるのは交渉においてとても重要です。
私も何度も強気で迫られ、どうしたらいいか悩む事がありましたが、その時の上司に言われた
「相手の交渉テーブルにのった時点で負けだ」
っていう言葉は今も胸に刻まれています。
ぜひ皆さんもAかBか、YESかNOか迫られた時は、全然違う3つ目の選択肢を考えてみてください。