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未経験エンジニアが新卒入社したアトラエで過ごした1年目のリアル

株式会社アトラエに21新卒で入社した川上です。奈良県出身岡山県育ちで、2021年の春に上京してきたばかりのピチピチの若手でやらせていただいております。(社内の関西人からは、「ツッコミが弱い」という指摘を良くもらうにわか関西人ではありますがw)

入社してから今までを振り返れば、他責癖が明らかに減ったり、どんな時でもヒトではなくコトと向き合うようになったりなど、多くの成長をしたと感じています。それと同時に、本当にあっという間だったな、とも思います。

このnoteは、Yentaチームで働くこととなった僕の入社してから今までの感情や思考の変遷を振り返り、アトラエやYenta、そして今後の自分に活かすために書く記事となっております。具体的には、「Yentaチームと自分」という軸に絞って、入社してから今までの振り返りとして、書いていきたいと思います。


そもそもアトラエに入社した理由

学生時代は、予備校の経営をしていたり、体育会フットサル部で少し小さな球を蹴っていたり、サークルに4つ入ったり、新卒採用支援の学生団体を立ち上げたりしていました。

そんな僕がアトラエに入社した理由をぎゅっとまとめると、「価値あるコトを価値ある仲間とともに生み出し続けるような生き方」を実現したく、株式会社という組織でこの生き方を実現するとなると、アトラエぐらいしかみつからなかったというのが理由になります。

「◯◯のような会社に入りたい」とか「XXのようなキャリアを積むためのファーストキャリアを選びたい」とかは一切なく、「こういう生き方をしたい」という思いだけを優先し、アトラエに入社することを決めました。

以下は、そんな想いを持って入社をした僕の1年間の反省や苦悩を振り返ります。

① 他人と比較をし、自己肯定ポートフォリオに浸り、逃れようとした

同期との比較

本件は、同期という年次だけでの比較をし、エンジニアとセールスという異職種での貢献の違いに苦しんだという話です。

ここでの「自己肯定ポートフォリオ」というものは、下記のイメージを持っています。(入社してから半年ぐらいまでの実状と、理想の図です)

自己肯定ポートフォリオについて

今の自分はできないが、壁にぶつかりながらも、自分の貢献の範囲や幅を広げるために時間をつくることが、新卒だけでなく全ての組織人にとって重要だと思いますが、「雑務を巻き取りに行く」「自分の今できることで貢献を見つけ、自分の存在価値を承認欲求で満たそうとする」などといった比率がどんどん高くなることで、自分の価値を広げることに時間を費やせなくなることが僕が実際に経験した課題でした。

具体的には、恥ずかしい話になってしまうのですが、セールスで入社をした同期との比較が挙げられるかと思います。

成果が目に見える形で出てきづらいエンジニアという職種に、未経験としてのチャレンジをしている自分にとって、メキメキと数字を出している同期に多分嫉妬をしていました。(多分、うん多分)

過去サッカーである種の成功体験を積んでいる自分にとっては、優秀なプレイヤーをベンチマークにおいて、競争相手として自分を奮起させることが一番成長できる方法だったので、特性的には仕方なかったとは思いつつも、「営業とエンジニアでは成果が異なる」だとか、「おれは営業を選ばなかっただけで、営業を選んでたら当たり前に成果を出してる」だとか、営業とエンジニアの貢献では比較をすることはもちろんできず、ただただ言い訳になってしまっていました。

もちろん、適度な自己肯定をするために、自分のできることの中で貢献をすることも重要ではありますが、新卒や第二新卒に対して経営者目線で求めることは、「将来どれだけぶち上げてくれるのか?」その一点だと思うので、中長期的に見ると、自分のできることの中で貢献をするだけでは、自分の幅は一生広がらないし、ただの承認欲求を満たす人で終わってしまうと思います。それは本当に勿体無いし、今思えばめちゃくちゃしょうもなかったなと思っています。

先輩エンジニアとの比較

本件は、アプリエンジニアという同じベクトルで、自分の前を走っている先輩エンジニアとのレベルの差を痛感し、自分がアプリエンジニアとして貢献できるイメージが湧かずに苦しんだ経験です。

僕は、iOSエンジニアとして主に新規機能開発をしています。Yentaチームは、エンジニア + デザイナー + プロジェクトリーダーという構成で、まるで開発集団のようなチームです。アトラエ全社の中でも、トップレベルの技術力だと思いますし、少人数で3プラットフォームの開発ができるほどのメンバーが集まっています。

▼ 12卒でYenta立ち上げから iOS や Web版 をずっと開発してきた青野さん

▼ 19卒で Android や Web版 を開発している夢積さん

- エンジニアがアトラエに今足りていないという事実
- ビジョンドリブンのアトラエにとって、技術力があってカルチャーフィットする人を採用するよりも、カルチャーフィットするやつが技術力を身につけた方が合理的に良いと判断した
- ビジネスサイド・デザイナーは働いているイメージが湧いたが、エンジニアとして働いている川上のイメージが湧かなかった(※ 新卒カードは、逃げられない状態に追い込める最初の配置だと考えていた)

上記のような理由で、ビジネス感度も高まり、デザイナーやサーバーサイドとのやりとりも常に必要な「アプリエンジニア」の職種に就くことを決めましたが、合理の部分では腹落ちをしていたものの、半年ぐらいずっと情理の部分では腹落ちしていませんでした。

「エンジニアになるべきだ」「技術力を身につけるべきだ」と自分で自分に言い聞かせてはいるものの、「本当に自分はエンジニアになりたいのか?」という問いに対して、心から「YES」と答えられていなかったと思います。

それに、エンジニアリングはあくまで手段であり、先輩エンジニアとは価値貢献の仕方も異なり、彼をロールモデルにすることが正解だとは思っていませんでした。

ぶっちゃけ今も、「開発をしたい」とか「エンジニアとしてずば抜けたい」とは思えていないけれど、ただただ「言い訳せずに既存のゲームルールの中で価値を出せ」と過去の自分には言いたいです。

「将来的にも、エンジニアリングは自分の貢献の一要素でしかない」という捉え方は、もちろん僕の特徴や強みを生かした上で必要かもしれません。しかし、選んだ手段を正解まで持っていく上でのブレーキになるのであれば、それはただの器用貧乏で終わるし、自分のまだ見えない貢献に期待をし、妄想をしているだけでしかない。そう感じています。

今は、先輩エンジニアの技術力を、アトラエのトップラインを引き伸ばすためだけに使えるよう、少しでも速く、そして少しでも多くの開発を自分が巻き取れるように頑張っています。

② チームに対する当事者意識が低かった

チームメンバーひとりひとりに死ぬ気で向き合うことができなかった

アトラエでは、相手の意見そのものだけでなく、その背景や真の意図を汲み取ろうとし、対話することを大切にしている方がとても多いです。そのため、価値観の違いは当たり前という前提のもと、対話の中で本質的な価値がある方向に、良い意味で意見がコロコロと変わる人もまた多いと思っています。

そうは言っても、人間だからこそ、そのような理想のコミュニケーションが常にできるわけではありません。誰しもが完璧ではなく、誰しもが不完全なのです。

事業やサービスに直結するスキル以外の箇所(コミュニケーション能力、相手への配慮、他人へのリスペクト、チームの雰囲気づくりへの貢献など)は、ビジネスマンとしての経験値や歴など関係なく、1年目の自分もしっかりと向き合い、相手の内部にも踏み込み、フィードバックができる&する必要があるにもかかわらず、入社当時の僕は全然踏み込めませんでした。

その理由として、僕は特に、感情・価値観 と想像・抽象が強く出ているメンバーの意見がいまいち理解できず、「こういう人なのね」や「なるほどな〜」と、表面上は理解したような反応を示すだけでその人の意見の裏にある価値観や真の意図にまで向き合うことをしていませんでした。

Yentaチームの特性診断のマップ

上記は、Yentaの特性診断の結果を「具体・現実 / 想像・抽象」と「論理・思考 / 感情・価値観」の二軸で平面をつくり、プロットをしたものとなっています。川上は具体・現実と論理・思考が強く出ており、感情や抽象を重んじる人への理解がなかなか進まない特性を持っているそうです。

自分の理解できない領域・ヒトに対して、一生向き合わずに興味を持たないと、もちろん相手も自分に対して興味を持ってくれません。その結果、同じチームでやっているのにもかかわらず、フィードバックをするのも少し気を遣うし、一緒に勝ちたい仲間だとも思えない薄っぺらい関係性ができてしまいます。

これは、ブラジルのサントスというサッカーチームの試合前のロッカールームでの映像です。(川上がイメージをしている熱中できる組織や強い組織は、この動画のような相互の関係性・目標の共通認識です)

「価値ある人と価値あることをやりたい」と言ってる自分が、性善説になれるほどに相手のことを理解しに行き、そして向き合い、家族のように一緒にコトを進めるチームを組む必要をつくっていかないのであれば、口だけで終わってしまうと痛感しました。

Yentaチームに入っているだけで、Yentaチームをつくっている感覚が薄かった

本件は、Yentaチームの一員としてできることをする」という目線で動いてしまっており、「Yentaのビジョンを実現するために、Yentaチームをつくっている」という感覚が薄かったことの反省です。

わかりやすく言うならば、「Yenta今後どう伸ばしていくの?」といった質問が集まってくるのが常に自分でなければいけないということです。

アトラエの場合は特に、自立分散型の組織体系を取っており、経営者が持っている情報量と同等レベルの情報から意思決定をすることができる環境であるにもかかわらず、このYentaチームをつくり、引っ張り、旗を立てることを「誰かがやってくれるだろうし、誰もやらないならおれがやる」というようなイケてないマインドが少なからず存在していたと感じています。

サッカーの世界でも、キャプテンマークを巻いているのはいつもひとりではあるが、キャプテン以上のリーダーシップを持ち、キャプテン以上にチームやチームの勝利のことを考えることは誰でもできる。それをビジネスの世界になった途端に、自分のできることが少ないが故に、オーナーシップが薄くなってしまっていたのです。

この事業が潰れるか、死ぬほど伸びるか、メンバーが楽しく働けるか。全部自分次第だし、一人一人がこのマインドでやらないとアトラエに入った意味はないし、チームを僕たちが組成している意味もどんどん薄れていってしまう。

チームを動かすことや、チームの目標達成に貢献するにおいて、自分自身が直接できることがどれぐらい大きなものかはぶっちゃけ関係なく、どれだけチーム視点で考え続けられるかが大事だと学びました。

今後の川上について

入社してから早8ヶ月が経ってしまいましたが、ようやくスタートライン立てたのかなという感覚が個人的にはあります。過去の経験は無駄だとは思っていませんし、ひとりの人間として、より受容力も高まり、視座も上がったのかなと思っています。多分。

アトラエという少し大きくなってきた大型船に乗り、今僕はYentaという小型船を漕いでいます。

ここからアトラエは100人を超え、より大きな組織をつくっていくことになります。

このフェーズのアトラエに、新卒で入ったからには、新卒である自分だからこそ、アトラエという大きな船をより強固にし、時には今までの既成概念を壊し、アトラエという大型船から出ている小型船をより価値のあるものにし、細部までアトラエを体現していかなければならないと思っています。

年齢の話をするのもあまり気が進みませんが、社長はもう47歳で、Yentaのプロジェクトリーダーの岡さんは37歳。理想の組織を創るためにアトラエが生まれてから早19年が経ち、Yentaは立ち上げてから6年が経とうとしています。僕はまだ23歳ですが、この価値をより大きな形にして、できるだけ早く、誇りを胸に、グローバルに人々の幸せをテクノロジーで拡げることができている会社にしたいです。

まだまだ夢半ばで、社長はもちろんのこと、社員全員がこんなところで満足をするようなメンバーではないと思っています。だからこそ、このメンバーで、必ず世界中の人々を魅了する会社を創ってし、より多くの人の幸せのステージを変えていきたいです。これだけ素敵な仲間が今ここに集まっているので、僕は絶対にやれると信じています。

その中でも、今の自分は、Yentaを通して、People Techを実現する責任を背負っています。

合理的な意思決定をせざるを得ないビジネスの領域で、不確実であり非合理的なセレンディピティのある出会いや自分とは本来合わないはずの価値観・人との出会いの価値を証明する。

個人的には、それが実現できれば、お金や知名度・役職でのマウンティングや、短期的な利益にしか寄与しない謎の人脈を必要とする社会は消え、ひとりひとりがより幸せになるための時間の使い方ができると信じています。

まだまだピチピチの若さを利用して、アトラエという名の船をどんどん引っ張っていこうと思うので、引き続き川上をよろしくお願いします!以上!


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