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【受験社会②】知識と常識について

皆さんこんにちは、ならんはです。

今回のテーマは、「社会科って知識の暗記と言われがちだけどそんなことないよ!」です(笑)
もちろん知識があるかないかでいえば当然あるに越したことはないのですが、そもそも知識を詰め込む前にやることがあると感じるので、そこを突き詰めて考えてみることで、どうやったら本当の社会科を学べるかについて検討していきます。

なぜこの力か必要なのか?

そもそも社会に出るための準備期間である学校で、知識の暗記に特化をした科目が存在していることが今の世の中ではおかしな話であるということです。そのために学校でもいわゆる「アクティブ・ラーニング」や「ALL ENGLISH」などの教育方法が見出されています。グローバル化の進行やAIの技術革新により、AIでもできるような単純記憶の価値というものが下がりつつある中で、人間にしかできない「思考力」や「表現力」といったものが重視される世の中になっていくと、自然と教育業界でも指導の仕方というものが変わってくるという構図です。
その具体的な例として、小学校での英語教育やプログラミング、主権者教育、金融に関する教育などがあります。たとえば主権者教育については、昔から言われてきている若者の投票率が低いという課題を受けて始まった「18歳選挙」だったり、「若者に対して政治や選挙に興味関心を向けてもらおう」とする教育が始まりました。このように、常に世の中が変化していく時代の中で、変化に適応するべく教育のあり方が変わっていきました。
また、学習指導要領の改訂に伴い、文部科学省は学習における3つの力として「①知識・技能」「②思考力・判断力・表現力など」「③学びに向かう力、人間力など」を挙げており、特に②については入試問題でもそこの力が問われるような問題に変わってきています。
東京都立高校の入試問題についても、その基本方針として下記が書かれています。

【都立入試・社会】基本方針
1.出題の方針
地理的分野,歴史的分野及び公民的分野について,基礎的・基本的な知識・理解及び技能をみるとともに,地図や統計等の資料を活用して,社会的事象を多面的・多角的に考察し,適切に表現する能力をみる。

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2021/release20210221_01.html
(社会科の基本方針より引用)

「知識・理解及び技能」というのは、学校(あるいは塾など)で何を学んできましたか?ということで、教科書に出てくる用語をきちんと理解しているかという力を指します。ただ、都立の入試問題において、一問一答が出ることはほとんどなく、大問1でせいぜい2〜3問出る程度となります。
つまり後段の「地図や統計等の資料を活用して,社会的事象を多面的・多角的に考察し,適切に表現する能力」のところがはるかに重要性を占めており、単なる知識の暗記で点数が取れるような試験ではないということが言えます。

では、そんな入試問題を解くために必要な力や考え方ってなんでしょうか?

知識と常識

社会科の知識を暗記していく前に、まず必要な感覚や常識を知っておいた方が、知識を覚えていく上で楽になっていきます。特に入試までまだ半年以上ある今の時期は、知識を詰め込んでも忘れてしまいます。定期テストとかであれば別ですが。
今回の記事では、必要な感覚とか持っていた方がいいイメージについては知識と対立させて便宜的に「常識」と呼ぶことにします。
特に地理分野はそうなのですが、イメージとして持っておくと入試でも役に立ったり、思考力系の問題で最短のプロセスで答えを出せるようになったりと良いことが多いんですね。
ということで、どんな感覚を持っているとよいのか、あくまでも一例ですが地理分野の気候の分野についてまとめてみます。

★社会科における「常識」(一例)
【気候区分について】
・赤道に近ければ近いほど暑くなり、遠くにいくほど涼しくなる。
→北半球だと北に行くほど涼しくなるけど、南半球だと逆であること。
・北半球の気候グラフは気温が夏に高くなり(^型)南半球は気温が冬に高くなる(V字型)。
→赤道をまたぐと季節が逆になる。
・(農業)暖かいところではコメが、涼しいところでは小麦がとれる。
・暖かいところでは広葉樹林が、涼しいところでは針葉樹林が多く育つ。
→比較的過ごしやすい温帯では両方が混在して育つ。そもそもケッペンの気候区分は植物の育ち方に基づいて5つに分類されている。
・内陸部は気温差が大きく、沿岸部は気温差が小さい。
・乾燥帯と寒帯はそれぞれ、降水量が少なすぎること、気温が低すぎることが原因で植物がほとんど生えない。
など

まとめ

このように、教科書には知識としてあまり載っていないけど入試問題を解く上で役に立つ常識を持っているとうまくいくことがあります。
たいてい入試問題というのは「決められた時間内で」、「初めて解く問題を」、「考えながら」解いて答えを導くものです。そのためには、「知っている!ややったことある!」という経験の引き出しを一つでも多く作っておくこと、そしてそれを知らなかったとしても、知識と知識を結びつけてある程度論理的に考えて答えを導き出す練習も必要となります。

いかがでしたか?最後までご覧いただき、ありがとうございました。もし参考になったら「いいね!」お待ちしております。

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