助け舟を出す時に参考にしたい!バイステックの7原則とは?
「バイステックの7原則」を知っておくメリット。
それは、ズバリ対人援助の職に就いている方が、
援助方法や適切な手段の目安になりうることができる方法を探れること。
保育士のほか、介護職や福祉職、医師や教師といった職業でも役立つ理論ですよ。
相手に助け舟を出すときに、どのような姿勢で自分が向き合えば良いのか、あなたの役に立てます。
1.発案者について
アメリカのケアワーカーで社会福祉学者のフェリックス・ポール・バイスティックが提唱した相談援助技術の基本原則です。
対人援助に関係する保育士やその他の福祉職、医師や教師といった職業でも活かされています。
対人関係が絶対である仕事をこなしていく時には、様々な状況や感情により、心が乱れることもありますよね。
そんな時に7つの原則に沿って物事を見直すことで、冷静に問題を振り返り、改善点や対策を提案することが出来る物差しになるのです。
2.バイステックの7原則の意味とは?
1.個別化
先入観や偏見にとらわれず、個別の問題として関わるべきという考え方
似ているケースがあったとしても、家庭環境や個人の持つ価値観、置かれた状況はもちろん人それぞれ違いますよね。
「同じ人は存在しない」「同じ問題は存在しない」という意識を持つことが大切
2.意図的な感情表出
相手のどのような感情表現だとしても認めるという考え方です。
相手は、プラスのことだけではなく、きっとマイナスな言葉を使ったり物事を話したりするはずです。
感情に流されず、客観的な視点に立つことで解決の糸口が見つかる効果があるかも。
無理矢理ポジティブな話に移行させようとするのは×
3.統制された情緒的関与
「援助者自身が自分の感情をきちんと自覚し、利用者に引きずられないようにする」という考え方。
「本当に必要なことは何なのか」
「利用者にとって何がベストなのか」
これらを正確に導くためにも、自身の感情をコントロールすることが大切です。
4受容の原則
その人自身の考えや話し方をありのままに受け止める姿勢のこと。
私も保育現場で、「相手は話を聞いてもらって、受け止めてもらうことで冷静になれる。」と、主任から教えもらったことがあります。
育ってきた環境や経験によって、人それぞれ意見や考え方は異なるという事実を受け入れることで、良好な関係のまま援助に繋げられるのです。
★「共有」とは異なる点に注意が必要!
5.非審判的態度
問題解決は自分にしかできず、またその判断は他人がするものではないという原則。
相手の行動に対して、善悪の判断をしたり、自分の考えを押し付けることはしない態度を見せることが大切なのです。
6.自己決定
簡単に言えば、「自分のことは自分で決める!」ということ。
たとえトラブルがあったとしても、問題解決の主体は本人であるので、あくまでもサポート側であることを忘れてはいけません。
7.秘密保持
「プライバシーを守り、情報を他者に漏らさない」という考え方。
「これくらいなら大丈夫でしょ。」と、同僚間で噂話をすることのないように気をつけましょう。
3.まとめ
保育現場から離れて、改めて勉強しなおした時に、「これを現場にいる時に、もっと生かしていたらな…。」とつくづく感じました。
保護者への助言や後輩指導の時にも、もっと良いアドバイスが出来たのではないかと、反省しました。
ぜひ、今保育現場で働いている保育士さんには、実践に生かしてほしいと切に願いますし、自分も復帰した時にはこの考えを頭の片隅に置いて保育をしたいですね。