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コミケが献血に貢献してたとは知らなかった、2020年は「終わり」から多くを知った1年でした

さよなら絶望先生という漫画が好きでよく読んでいました。さよなら絶望先生は久米田康治氏による風刺の効いた漫画であり、アニメーションにもなった作品です。私は最初はアニメでこの作品を知り、その後に漫画を読むようになりました。

さよなら絶望先生の印象に残っている話に「終わりから知る」というものがあります。改めて調べたところ第16巻に収録されている第151話「尾州鎮撫隊」という話がそれでした。夏休みが終わるという話題を聞いて夏休みが始まっていたのを知るというボケに始まり、芸能人が離婚した話題で結婚していたのを知る、亡くなられたことで特殊な宗教に入られていたのを知るなど、数々の「終わりから知る」に絶望する話です。

今年は様々なことが変化しましたが、良くも悪くも「終わりから知る」年でした。身近なところだと他人との接触を極端に制限されたことで、他人と交流する尊さを知りました。テレワークになったことで雑談の必要性を知りました。医療リソースが逼迫したことで余裕のある医療体制の重要性を知りました。今まで当然のようにあったものが突然にして無くなったり無くなりそうになることで初めて知る機会が多かったと思います。逆に無くなってみて初めて無くても困らなかったという気づきもあったかと思います。

J−CASTニュースが『「コミケで毎回1500人が献血していた」中止の影響のNHK報道にツイッター反響』という記事を掲載していました。NHKが献血が不足している旨の報道をしたところ、その要因のひとつとしてコミックマーケット(コミケ)の中止が挙げられていました。コミケは夏と冬の2回開催されて、それぞれ30万人が集まるイベントです。献血すると限定商品が貰えることから1500人程度が献血されていたようです。私はコミケに行ったことが無いものの、複数の親しい友人がよく行くこともあり話題はよく拾っていました。しかしコミケが医療に結果として多大な貢献をしていたとは知りませんでした。

中国武漢市を発祥とする新型コロナウイルス感染症の患者は増加傾向にあるようです。ECMO治療を必要とするほどの重傷者は第1波のピーク時に迫ってきました。噂されている変異種はどうやら感染力が強くなったのと引き換えに弱毒化しているようですが、医療リソースが逼迫しているのは事実のようです。医療従事者によっては心が折れて退職されたという話題も目にします。

残念ながら今年は緊張感が漂ったまま終わりを迎えそうです。2020年は無くなって初めて有り難みを知った年となりました。医療の有り難みは終わりから知ることのないよう願いたいものです。

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