11人いる!(サイレントマジョリティー)についての能力と犯人再考察
はじめに
遠隔視が操作系能力で座敷人形(黒ぼっこ)の視点から犯人がものをみれるとなると、以前の考察が変わってくるので再度考察してみたいと思います。
どういった能力か
まずはこの11人いる!(サイレントマジョリティー)という能力がどういった能力かだが、この能力は座敷人形(黒ぼっこ)と呪唇白蛇(ツチボッコ)という二種類の念獣を用いた暗殺用の能力だと思われる。
攻撃能力として、呪唇白蛇(ツチボッコ)という対象の血を吸う蛇の念獣が攻撃(呪い)の要であり、この念獣は一般人にも見えることで殺傷能力の高い念獣となっている。
いわゆる行動制約のリスクである。
一般人にも見える能力であるため実体があり、銃でも対応することができる。
なので、この念獣単体であれば攻撃を成功させるのが非常に難しく、成功率を上げるために座敷人形(黒ぼっこ)がいるのだと考えられる。
座敷人形(黒ぼっこ)は対象(以下、憑かれた者とする)と能力者本人にしか見えない念獣であり、その役割りは憑かれた者が座敷人形(黒ぼっこ)を見て騒ぐことで、他の人間の注意を引くことと、呪唇白蛇(ツチボッコ)に指示を出すことの二種類があるのだろう。
このため、憑かれる者の対象は自然と一般人になる(念能力者の場合、警戒はしても騒ぐことはしないと思われるため)。
また、座敷人形(黒ぼっこ)で注意を引くことは制約でもなんでもないため、必ずしも必要な手順ではない。
以上が11人いる!(サイレントマジョリティー)と呼ばれる能力の概要だと思われる。

射程(ターゲット)
さて、この能力で襲うことのできる射程(ターゲット)だが、おそらくは座敷人形(黒ぼっこ)を起点とした十人だと考えられる(憑かれた者起点だと十人どころじゃないので)。
これには憑かれた者がこの十人(ターゲット)に入った上で、だ。
であるならば、襲われたバリゲンはギリギリ十人には含まれないのだが、この十人の中に能力者本人は含まれないのではないだろうか。
ターゲットとは、襲われる者を指す言葉だ。
この中に能力者本人がいたと仮定した場合、バリゲンが十人目となるだろう。
よって、容疑者は第一王子の私設兵二人とハンター協会員であるベレレインテ、憑かれた者であるロベリー、それから襲われたバリゲンを除く六人となる。
第九王子の私設兵であるシェジュールとユヒライ、第十一王子の従事者であるラジオラスとイラルディア、第二王妃所属兵隊長であるサトビに第五王妃所属兵隊長であるムシャホの六人だと考えられる。
犯人
第一王子の私設兵であるヒュリコフの見立てでは、念能力に覚醒していると思われる人間はベレレインテを除いて四人。
11人いる!(サイレントマジョリティー)に憑かれたため半覚醒状態にあるロベリー。
詛贄者であるロンギ。
この二人は犯人からは除外していいだろう。
残るはハルケンブルグの念獣によって自覚なく覚醒したと思われるシェジュールとユヒライの二人である。
この二人は、射程の中にも含まれている。
では、どちらが犯人か。
ユヒライは念の説明において要請型を「ようせい型」とわかっていないことを表すためにひらがな表記がされている。
一方で、シェジュールは「念獣」のことを最初から漢字で表記している。ハルケンブルグ王子が「ネンジュウ」とカタカナ表記をしているのに、だ。
念で造られた蛇を見てユヒライが「これが念獣か!」と漢字を当てはめて表記するのはわかるが、これは念獣を知っていた者、つまり、ハルケンブルグの念獣によって覚醒したのではなく、元々念を知っていたものであることを表しているのだろう。
よって、犯人はシェジュールだと思われる。
動機
王子の私設兵の中には、王子には知られずに念を使えるものが幾人か紛れ込んでいる。
そのひとりであるロンギ同様、シェジュールもまた詛贄者のひとりなのだろう。
ビヨンドの真相を知らない詛贄者たちの目的は、王の側近になること。
つまり、自分たちの主である王子を次の王にすることだ。
そのために他王子を暗殺することが目的であると思われるが、なぜ直接王子を狙うのではなく他の人間を狙って襲うのか。
これにはこの11人いる!(サイレントマジョリティー)の射程(ターゲット)が関係しているものと思われる。
この能力のターゲットは座敷人形(黒ぼっこ)を取り憑けた人間含めた十人である。
そして、気付きさえすれば念能力者でなくても銃で対応することができる能力でもある。
であるならば、まずはなるべく数を減らそうとするのではないだろうか。
それも、噛まれても対応されるかもしれない念能力者を狙うのではなく、一般人を狙うことで数を減らそうとするのは、必然だといえるだろう。

最初の急襲
その上で最初の急襲をみていこう。
第九王子の施設兵が第十四王子の部屋付近をウロウロしては怪しいとの意見もあるが、第九王子の部屋は第十四王子の部屋の二つ隣りである。
であるならば、第九王子の部屋の前にいれば、第十四王子の護衛に座敷人形(黒ぼっこ)を取り憑ける機会くらいはあるのではないだろうか。
そうして座敷人形(黒ぼっこ)を取り憑け、呪唇白蛇(ツチボッコ)を荷物に紛れさせて潜入させる。

四人が襲われた際の段ボールが不自然にひとつだけ開いていたことを考えると、おそらくはここに入っていたのではないだろうか。
そして、気づかれないように従事者エリアのトイレに呪唇白蛇(ツチボッコ)を潜ませ、まずはひとりになったウッディを襲わせて、その後にまた従事者エリアに潜ませる。
この能力は不意をついたとて念能力者であれば対応できないこともない能力である。
クラピカたち念能力者がいなくなったところで、従事者エリアにいた四人を急襲したのだろう。
座敷人形(黒ぼっこ)は遠隔操作の念獣であり、クラピカの推測によれば犯人は遠隔からの視認と指令が可能な操作系能力者である。
実際これは当たっていると思われ、犯人(シェジュール)は座敷人形(黒ぼっこ)視点からヒュリコフの後ろ姿を見て「顔見なくてもこれみよがしオーラでわかる」と言っていたのだろう。
※以前の考察のときは、座敷人形(黒ぼっこ)に目がないことから実際の目で見たものであると考えていたが、クラピカの言う通り遠隔視できると考えた方が正解だと思われる。
具現化系は遠隔操作が苦手であると考えられるが、操作系能力者であるならこれは可能であるだろう。
その後に被害が出なかったことから、おそらくは襲われた四人の中に座敷人形(黒ぼっこ)に憑かれた者がいたと考えられる。
何故王子を狙わなかったかと言えば、王子の主賓室が奥の部屋だったからだ。
作戦としてはまずは従事者を減らし、射程(ターゲット)の中に王子を入れること。
そのためにはまず従事者、特に王子の身の回りの世話をする侍女よりも護衛を減らすべきだろう。
能力に対応される恐れのある能力者には極力合わないようにする。
そうして再度呪唇白蛇(ツチボッコ)を潜ませ、座敷人形(黒ぼっこ)を侍女に取り憑けることができれば、能力者からも座敷人形(黒ぼっこ)は見えないため、簡単に暗殺が実行できただろう。
誤算
誤算だったのはクラピカが念の講習会を開いたことである。
これによって、第十三王子の部屋にはいつも人で溢れかえることになったわけだ。
こうなると、誰に座敷人形(黒ぼっこ)を取り憑けたところでターゲットの中に王子が入らなくなってしまう。
なので、バリゲンやミュヘンはあわよくば講習会をやめさせるために襲ったのではないだろうか。
実際、ベレレインテがいなければそうなっていてもおかしくはなかっただろう。
ついでにいえば、他王子を狙う際の護衛も減らしておきたかったという事情もあるかもしれない。
Q.E.D.
おわりに
以上、11人いる!(サイレントマジョリティー)の能力と犯人再考察でした。
犯人予想はシェジュールのままです。

↑折り返しの「目」っていうのは座敷人形(黒ぼっこ)に目がないことから、「めがない=めがねー=眼鏡」ってギャグだったのかも。
考えすぎ?
まあ、35巻の巻タイトルが念獣っていうのはヒントだったんだと思います。
合っているかどうかは連載が再開してからでないとわかりませんが、一応もらっていた疑問には全部答えたつもりです。
死ねとかコメントされてから、最近コメントが怖くてですね。
小心者なので。
返事を返す元気はありませんが、続けて下さいとの嬉しいコメントもいただいているので、一応考察は続けるつもりです。
なので、また何か疑問とか見落としがあったらNOTEでも動画でもお気軽にコメントどうぞ。