マグ(著)|1%読書術 1日15分の知識貯金
本には人を変える力がある
どうも、読書家のヒデです。
今回はKADOKAWAさんから2022年8月19日に出版された、マグさんの『1%読書術 1日15分の知識貯金』をご紹介したいと思います。
マグさんといえば、Twitterをやられている方はご存知の方も多いと思いますが、現在フォロワー数が8万5千人を超えるインフルエンサーの方で、読書アカウントとしては、認知も人気もトップの方だと思います。
そんなマグさんの初著書「1%読書術」は、読者が苦手な人も、本が大好きな人も、私が、心からみなさんにお勧めしたいと思えた1冊です。
私は普段、ビジネス書を読むときは、自分の学びたい箇所、自分の吸収したい箇所、自分が面白そうだと思った箇所、自分の行動に落とし込みたい箇所などを、目次から拾って、自分にとって必要な箇所だけを読む「スキミング(飛ばし読み)」で、読むことが多いんですが、今回のマグさんの書籍は、最初から最後まで精読しました。
というのも、本書はどこを切り取っても、学びがあり、吸収したい、落とし込みたい、そんなふうに思えた内容だったからです。
私自身マグさんとは、Twitterを通して交流を持たせていただいて、今では、マグさんの運営する読書コミュニティ『Lectio(レクティオ)』にて、読書会オーナーを務めさせていただくまでになりました。
マグさんとは、同じ中卒ということもあり、本書を紹介するにあたり、いろんな思いが溢れて、少し長くなってしまうかもしれませんが、どうかそこはご容赦ください。
まずは、本書のタイトルにもなっている「1%」について解説したいと思います。
1日を「時間」に直すと24時間ですよね。
24時間を「分」に直すと1440分になるんです。
そして1440分の「1%」は14.4分になります。
つまり、1日の1%は約15分だと言うことです。
本書は、この1日の1%、約15分を使って、面倒くさがりでも、読書が苦手な人でも、ラクに知識を蓄え、楽しく継続できて、必ず人生を好転させる本の読み方を解説した、未来の自分をラクにする1冊になっています。
こうやって聞くと、「たった15分で人生が好転するなんて信じられない」と思う人もいるかもしれませんが、安心してください。
本書を読めば、紹介されている読書術が、いかに論理的で、科学的、心理学的根拠をもとに構築された、有効なメソッドなのかが分かると思います。
前置きが長くなってしまいましたが、
そんな本書から、マグさん自身も、1番おすすめしている『1%読書術』と、その精度を上げるための『1棚1冊読書術』『速聴視認読書術』この3つをご紹介したいと思います。
1%読書術
まず「1%読書術」を取り入れるにあたり、基本的な6つのメソッドがあります。
それが
目的を定義する
目次を開き予測する
気になる箇所をスキミングする
目的の箇所を読み込む
言葉を置き換える
想起し考えながら休憩する
以上が「1%読書術」の基本メソッドになっています。
ひとつずつ解説していきます。
目的を定義する
本を読む前にまずは、「なぜこの本を読むのか」という目的を設定することが、非常に重要です。
例えば、
健康な体づくりのために必要な知識を探すそう
介護が必要になった家族のために知識を探そう
プレゼンなど、人前で話すための知識を探そう
文章力を上げるために必要な知識を探そう
こうやって目的を決めることで、その本の中から自分に必要な知識を、見つけやすくすることができるんです。
人間の脳には「毛様体賦活系(RAS)」と言われる部位があって、その人にとって必要な情報を、取捨選択してくれる機能が備わっているんです。
例えば、自分が欲しい車あるときに、やたらと街中でその車が気になって、走っている台数が前よりも多くなったと感じることはありませんか。
実際には、自分の欲しいと思っている車の台数が急に増えたわけではなく、自分の脳が必要な情報として取り入れているだけなんです。
これを心理学では、カラーバス効果といいます。
朝、テレビで「今日のラッキーカラーは赤です」と言われたら、その日1日、赤色が気になることありますよね。
これも、脳が自分にとって必要な情報を取り入れているんです。
これを読書に応用すると、最初に目的を設定するだけで、自分にとって必要な情報を、脳が勝手に取捨選択してくれて、本の中から自分に必要な知識を、探し出すことができるんです。
目次を開き予測する
本を読むときに、目次を読まない、目次は飛ばす、という人がいると思うのですが、目次を飛ばすのは、地図を持たずに知らない土地へ行くようなものです。
目次というのは、著者が描いた渾身の地図なんです。
先ほど設定した目的を、解決できる知識が書いてありそうな箇所を、目次から探すんです。
要するに、目的地を決めるんです。
特に、問題を解決したいと思って手に取るビジネス書や自己啓発書は、読破よりも吸収の方が重要です。
「1%読書術」では、1%の時間で1%の成長を積み上げていきます。
そのためには取捨選択をして「どこを読んで、どこを読まないかを決める」ことが、必須条件なんです。
気になる箇所をスキミング(飛ばし読み)する
目次から自分にとって必要な項目を見つけたら、今度はそこを「スキミング(飛ばし読み)」していきます。
目的をしっかり決めているので、先ほどと同じようにカラーバス効果が働いて、自分にとって必要な箇所が目に留まるようになります。
目的の箇所を読み込む
スキミングして目に留まった箇所を精読していきます。
目的の箇所は、自分が理解し、自分の中に落とし込めるまで、じっくりと読み込んでいきます。
言葉を置き換える
じっくりと読み込んだ後は、自分の言葉に置き換えることで、より理解が深まり、記憶に定着しやすくなるんです。
自分の言葉に置き換えるというのは、
要するに〇〇と言うことだだね
例えるなら〇〇と言うことだね
一言で言えば〇〇と言うことだ
というように、1文で説明できるようにすることです。
想起し考えながら休憩する
人間の脳は、記憶するときに、短期記憶と長期記憶の2種類を使っています。
何か覚えようと思った時に、まずは短期記憶に記憶されます。
そして自分にとって大事な情報を、長期記憶に保存するようにできているんです。
短期記憶に記憶された情報は、何もしなければどんどん忘れていってしまいます。
では、どうすれば長期記憶に保存することができるのか。
それが、「思い出す」と言う作業です。
思い出そうとすることで、人間の脳は、それが重要な情報だと認識してくれるんです。
たとえ思い出せなかった箇所があったとしても、その箇所だけもう一度読み返せば、脳はいちどそれを思い出そうとしてるので、重要な情報だと認識することができるんです。
以上が、マグさんがお勧めしている「1%読書術」のメソッドになります。
そして重要なのが、この6つのメソッドを15分で行うということです。
ノートもメモ帳もスマホも、何も準備しなくても、誰でも簡単にできる、読書術ではないでしょうか。
そして、この「1%読書術」は、6つすべてのメソッドをこなして、気がついたら15分だった、というわけではなく、最初に15分という区切りを決めて行うのが、「1%読書術」です。
1棚1冊読書術
これは、図書館を利用して、自分の不知を減らし、知識のカケラを集める読書術です。
本を購入しようと思うと、1500円〜2000円程度するじゃないですか。
月に数冊買うとなれば、決して安い買い物ではないですよね。
ですが、みなさんも知っての通り、日本の図書館は、本が無料で読めるんです。
要するに、本は気軽に何冊も購入することはできませんが、図書館は気軽に本が読めるんです。
この気軽さを利用した読書術が、「1棚1冊読書術」です。
やり方はとてもシンプルで、図書館はジャンル別に棚分けされているので、自分の興味関心とは別に、じっくり選書せずに、1つの棚から1冊読むというものです。
そうすることで、今まで自分が全く知らなかった”不知”と出会えることができると、マグさんは言います。
たしかに本屋で本を購入しようと思った時に、全く自分の興味のないジャンルの本を、手に取ることって少ないと思うんですよ。
でもそうすると、知らないことすら知らないという”不知”の状態が、少なくなっていかないんです。
それを補うのが「1棚1冊読書術」です。
1棚1冊読書術で、今まで読んだことのないジャンルに触れていくことで、”不知”を減らすことができるんです。
そして「1棚1冊読書」には、マグさんが設定している、具体的なルールがあります。
それが
1棚につき、1冊読んだら必ず次の棚に行く
1冊の制限時間を30分程度に設定し、気軽にめくる
棚移動時、強い興味や好奇心を感じたら「〇〇が気になる」とメモをする
1棚1冊読書中は、同じ本を読まない
わからない単語は必ず調べる
この5つがルールになっています。
速聴視認読書術
みなさん、音声で聞く耳読書はしたことがあるでしょうか。
聴く読書というのは、Amazonオーディブルやオーディオブックのナレーターが本を読み上げてくれるサービスや、Kindle本の読み上げ機能を使って、耳からインプットする読書のことです。
今の日本は、少子化がどんどん進み、超高齢化社会になって、人口もどんどん減り、国力が弱まっていく中、安定していると思われていた会社員も、終身雇用が崩壊し、ますます将来が不安になっていってると思います。
そんな未来を少しでも良くしようと、朝早くに出勤し、夜遅くまで働いて、家に帰れば家事や育児に追われ、空いた時間を使って副業をしたりと、とにかく現代人は忙しい毎日を送っていると思います。
そんな忙しい毎日を送っている中で
忙しくて本なんて読んでる時間がないよ…
疲れて本を読む気力なんでないよ…
と言う方も、たくさんいると思います。
そんな方に、本書でオススメされているのが、耳読書です。
忙しい毎日を送ってなかなか時間を作れない方でも、通勤や通学、家事や育児、ジョギングや散歩中、そんな時でも、耳は空いているのではないでしょうか。
すきま時間をうまく捻出できなかったとしても、「ながら時間」なら簡単に捻出できるのではないでしょうか。
そして、この聴く読書には、活用方法さえ覚えてしまえば、とてつもない恩恵があるとマグさんは言います。
マグさんは、実際に聴く読書を使って、1分あたりの読書速度を、約500文字から約1200文字まで、2倍以上に向上させることができたそうです。
さらに聞く読書の恩恵はそれだけにとどまらず、読書のハードルを下げてくれたり、空いている耳の時間が学びの時間に変わったり、使用語彙量が劇的に増えたりするんです。
そんな「速聴視認読書術」のやり方はとてもシンプルで、聴く読書の速度を徐々に上げていくだけです。
最初から速度を上げて聴くと、ナレーターが何を言っているのか全くわからないので、最初は1倍速から始めて、慣れてきたら徐々に、2倍速、3倍速と、速度を上げていくんです。
そうすることで、無理なく速聴が身に付いて、3倍速でもナレーターの話している言葉が、聞き取れるようになるんです。
そうやって速聴に慣れて、3倍速でも聞き取れるようになると、実際の読書で文字を追うときも、格段に読むスピードが上がっているんです。
これは私も実感していて、私は2年前から、毎日アマゾンオーディブルを利用していて、今では最高の3.5倍速で聴いているのですが、2年前に比べて実際の読書も、格段に読むスピードが上がりました。
「耳からのインプットは、頭に残らないから…」といって、敬遠している人もいると思いますが、確かに耳からのインプットは、読む読書と比べて、理解度は落ちます。
ですが、やらなければ0のままです。
理解度は落ちたとしても、耳読書で知識のカケラを、1でも2でも拾うことができれば、ながら時間を利用して学ぶ意味はあるのではないでしょうか。
まとめ
今回は長くなってしまいましたが、最後に、本書を読んだ、私の結論と位置づけを、少しお伝えしたいと思います。
本書を読んだ私の結論と位置づけは、「壁を乗り越えるためのハシゴであり、成長に必要な武器である」というものです。
少し抽象的すぎて分かりにくいかもしれませんが、私はしっかりとしたロジックをもとに、この結論にいたりました。
そのロジックをお話しするとまた長くなってしまいますので、話の続きは、本書の著者マグさんの運営する読書コミュニティー『Lectio(レクティオ)』の読書会で、お話ししたいと思います。
今回は以上です
最後まで読んでただき、ありがとうございます
それでは素敵な1日を
読書家のヒデでした
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?