青春コンプレックスが刺激されるね、夏。
長期休みが嫌いだ。
自分の人望のなさが露呈するから。
Instagramには
海 花火 浴衣 祭り がひたすらに並んでいる。
こんなに夏の概念みたいな言葉しか並べられないのは、私の夏に対する解像度がとても低いからである。
ずっと家に篭ってフロントメモリー聴いてる。
夏休みは、より青春コンプレックスが刺激される。
どうせ来年は受験で着ないと分かっていても尚、親にねだった浴衣。
彼女の浴衣姿が可愛すぎるあまり、緊張で一枚も撮れなかった浴衣姿のツーショット。
雨で中止になった花火大会でさえ、ふたりの素敵な思い出になる。と
私には眩しすぎる笑顔で教えてくれたバンドメンバー。
彼らは夏の訪れを喜んでいた。
去年の夏も、青春コンプレックスに関するnoteを書いた。
SNSを消さなければこの苦しみから解放されることはない、と。
実際に去年の夏は、バンドメンバーのようなキラキラした夏休みの日常を見るのが辛すぎてSNSアプリをすべてスマホから消した。
でも消したところで何も変わらなかった。
むしろSNSを消すに至るまで何かに追い込まれている自分の病気さを余計自覚しただけだった。
結局
”青春コンプレックスが酷すぎてSNSを消した”
の図星を誰かに指されるのが怖くて
ひっそりとアプリを再インストールし
灰色な日常にちょっぴりフィルターと加工をかけて、またキラキラな女子高生を演じた。
それでもわたしの日常はキラキラしていない。
レプリカだから。
17歳。
みんなと同じことができないのが辛い。
普通になりたかった。
浴衣で夏祭りに行けると思っていた。
セーラー服と海で、親友と一緒に写真が撮れると思っていた。
音楽だけに、打ち込めると思っていた。
自分が親友だと思っている子のいちばんに、わたしはなれなくて。
滅多にストーリーを載せない親友の、ストーリーに載せられたプリクラ。きみがいちばんだよ、の文字。思わず死にたいと口に出していた。
だれのいちばんにもなれないとおもった。
いちばんじゃなくてもいい。
夏に私を思い出してくれる人なんていない。
夏に私はいらない。
冬生まれの私に、夏なんて不似合いなんだ。
慣れないタンクトップを着たせいで、肩の皮膚が日焼けで真っ赤になっている。
日焼けして黒くなっても、これ以上肌が荒れても、べつにいまはどうでもいい。
見せる相手もいないし、夏の予定なんてないし。
そもそもこんな時間に、こんなネガティブなことを書いている人間が、夏を楽しんでいるわけがない。
創作物だけ、無駄にポジティブなものが好きな私。
今日はじめて一緒に遊んだ友達に、RIP SLYMEの熱帯夜ラップパート完璧に歌えるよ!と言ったら笑われてしまった。
相当暇な奴だと思われただろう。
「きみがいればいい」と思える相手もいないから、自分の寄りかかれるものがひとつもない。
夏は自力で立ち続けるにしては暑すぎる。
こんな熱帯夜を連日一人で過ごすくらいなら死んだほうがマシ。
毎日毎日賢者タイムで、なにがしたいの?わたし。
毎日の端末の使用時間が平均10時間を超えている気がする。
おれもWANIMAで夏のまとめ動画作りたかったよ。
夏休み終わりに「ご報告」と称して好きな人と付き合ったことを、教室の真ん中で、大きな声で叫びたかったよ。
夏休み、内容無さすぎてエロ漫画オナニー日記しか載せられない。
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