ベイスターズにぜひともやっていただきたいコンテンツ施策一選
ベイスターズといえば、12球団の中でもデジタル化をいち早く取り入れ、ファンづくりやコンテンツ発信、ブランディングがうまいことで有名。
その施策については私もたびたびnoteやTwitterで言及してきました。
中でも、個人的に『横浜のここがうまい』と思っているのが、下記のnoteでも書いた選手のストーリーを見せるコンテンツをしっかり作り込んでいることです。
現在は『FOR REAL -in progress-』という名前に変わり、更新頻度も1週間に1回となったようですが、上記のnoteで言及した『ANOTHER ANGLE』時代と趣旨は変わらず、活躍した選手の裏側を丁寧に追い、読み応えのあるドキュメンタリーとして仕上げています。
選手やコーチの言葉を丁寧にすくい上げ、活躍の裏側にあった物語をいち早く言葉にする──。他でもない、球団だからこそできる質の高いコンテンツだと思います。
(この濱口の記事とかとてもよい、そして筆力も高い)
ただ、ただですよ。
悲しいかな、このコンテンツあんまり知られていない気がするのですよね…!
ANOTHER ANGLE時代からずっと一貫して『ベイスターズのすごさはこのコンテンツに集約される』と主張しているのですが、けっこうな野球好きの間でも『はじめて知った!』という反応が多く、ベイスターズファンでも知らない人がちらほら。非野球ファンにおいては言わずもがなです。
実際のPV数や流入元を計測していないのであくまで私の主観を元にした予測ですが、TwitterもしくはInstagramで更新のお知らせをしたときだけコアなファンが流入し、50人ほどがシェアしてくれる、という感じなんんじゃないかなと。(ちなみにシェア数は勝手にエゴサして目視で数えた。暇か。)
いや、このコンテンツは絶対にもっとポテンシャルがある。
いいコンテンツが届くべき人のところに届かない状態を是正したい!というのが私の根底にあるモチベーションなので、勝手ながら『こうすればもっと伸びるはず』を考えてみました。
まず、FOR REALに限らずオウンドメディア運用において困るのはだいたい以下の2点に集約されると思います。
①コンテンツ更新コスト
②PV数増加のためのマーケ施策
上記はメディアであれば常に直面する課題であるともいえますが、オウンドの場合はそれ単体で稼いでいない分、それぞれのコストの妥当性を算出するのも難しいもの。
そしてお金をかけられないがゆえに、効果のあるマーケ施策が打てず人がこない→運用予算を削られ、コンテンツクオリティが下がる→ますます人がこなくなる、のループにはまってひっそり閉鎖するオウンドメディアが後をたたないのだと思います。
これまでそこに対する解は突き詰めれば『腹を括って予算を出してください』しかなかったのですが、コンテンツの切り口ともともとの商品価値さえ高ければ①と②両方を解決する方法があると私は思っています。
それは『正しく』noteを活用すること。
日頃からnoteにお世話になっている私ですが、フラットな目で見てもnoteの活用を『正しく』理解することは、オウンドメディアの運用を大きく変えると思います。
では具体的にどう活用すべきなのか?について、先ほどの2つの難点をもとに解説していきます。
1. コンテンツ更新コスト
『noteに移行したところで結局コンテンツは自分で作らないといけないじゃん』と感じた人が多いかと思いますが、noteの要諦はマガジン機能にあると私は考えています。
例えばベイスターズなら、日々の試合という最強のコンテンツを持っているわけで、任意のハッシュタグをつけた投稿の中から公式がピックアップしてマガジンに追加するだけで勝手にコンテンツは増えていきます。
より具体的にいえば、『ベイスターズな日々』と題したマガジンを作り、同名のハッシュタグをつけたnoteの中から特によかったものをそのマガジンに格納していくだけでファンにとっては観戦記を書くモチベーションになりますし、非野球ファンにとっても純粋にタッチポイントが増えます。
ちなみにこれはヤクルトの例ですが、個人的に虫明さんのnoteが好きなので、ヤクルトもこういう素敵な観戦記をまとめてくれたらいいのにな〜と思ったりします。
FOR REALのように一番近い存在として選手視点の物語を伝えるコンテンツも重要ですが、ファンにはファンの物語があります。
球団発のリッチなコンテンツはこれまで通り週1ペースで更新しつつ、ファンから見たストーリーを公式でとりあげていくこともまた、ファンを増やす上で重要なストーリーの伝え方ではないでしょうか。
ちなみにこうしたユーザーを巻き込むコンテンツづくりはキリンビールが早速はじめていて、先駆者としてとても参考にな事例のひとつだと思っています。
もちろんはじめからマガジンにこだわらずとも、note公式が毎週おすすめnoteをピックアップしているように、いい記事をピックしてまとめるのもひとつの手だと思います。
ただここで言っている『コンテンツ作成コストの問題を解決する』とは、これまでより低コストで運用できるという話ではなく、これまでとほぼ同じくらいのコスト投下でより価値が最大化できるということです。
コンテンツのクオリティが低ければ読んでもらえないのは当たり前ですし、マガジンやハッシュタグの切り口も重要です。
工数の削減ではなく、『同じ労力でさらにユーザーを楽しませる施策』として考えれば、かなり有用な施策であると私は思っています。
2. PV数増加のためのマーケ施策
①のポイントに加えて、noteの特徴はフォロー/フォロワーというソーシャル要素がある点だと思います。
他のブログサービスやWordPressなどを使ってサイトを構築した場合、ブログにきてもらうには検索もしくはSNSから誘導する必要があります。
もちろんnoteを使う場合もSNSからの誘導はすべきですが、そもそもnote上でフォローしてくれていて、タイムラインを追うだけで情報が目に入ってくる状況はとても強いものです。
私は現在4万5千人以上の方にフォローしていただいていますが、うっかり寝坊して朝の公開告知が遅れた時でもコンスタントに数十のいいねをつけてもらっていることも多いですし、SNSより流れがゆったりしているのでいち読者としても見逃しが少なく、好きなクリエイターさんのnoteは常にチェックしています。
人は忘れやすい生き物なのでどんなに好きなメディアでも週一の更新日にいちいちチェックしにいく人は稀ですし、TwitterやInstagramは情報消化のスピードが早すぎて埋もれることもある。
『長文をそれなりの頻度で読んでもらう』上で、更新プラットフォーム自体にフォロワーが付くというのはとても画期的な機能だと思います。
そしてオウンドメディア自身が稼ぐ時代に
あと個人的には『その先』として、課金コンテンツとしての可能性も感じています。
球団の場合はすでにファンクラブがあるので兼ね合いが難しいですが、正直ファンクラブからのメルマガってそんなに…読まなくないですか…ごめん、私ほとんど読んだことない…(小声)
一応普段はヤクルトファンなのでファンクラブと別にアプリで有料課金もしていますが、導線として『わざわざ見に行く』ことになるので読むタイミングを失っていることがしばしば…。
そもそも球団公式HPとかアプリって大半が『チケットをとるため』に見に行く場所なので、そのタイミングでコンテンツ消化しようという気になかなかなりづらいんですよね。コンテンツはコンテンツとして固まっている場所で展開するのがもっとも伝導効率がよいはず、と個人的には思っています。
なので、もし私がやるならオウンドメディアとして非野球ファンにも届きそうな無料記事を更新しつつ、よりコアな情報やファン限定コンテンツは有料マガジンにすることで無料と有料の垣根をシームレスにつなぎ、『稼げるオウンドメディア』として運用すると思います。
ときどき、有料マガジン読者向けに「ベイディスカバリーBOXシート」の先行予約を2席だけ用意してあげる、とかやってもいいかも。
それで1,000円/月以内だったら全然払う(個人の感想です)。
***
私自身、普段からnoteを使っているのでよくこうした活用法についてよく聞かれるのですが、特に強力なコンテンツを持っている人はnoteをうまく活用できればその効果は何倍・何十倍にもなると思っています。
逆にいえば、Instagramのように見た目のかわいさで訴求できるわけでもなく、Twitterのように拡散性の高いわけでもない分、『語っても語りつくせない深さ』が必要なプラットフォームであるとも言えます。
ただ、いいコンテンツであれば必ず誰かが見つけてくれるし、フォロー機能があることで一過性のバズで終わるのではなく、強固なファンを着実に増やしていくことができる点において、オウンドメディアの運用に新たな風穴をあける存在でもあるのかなと。
ということで、ベイスターズのみなさん!!!note開設したくなったら私が説明しに行くので!!!もはや無料でいいから説明だけさせてほしい!!なぜならFOR REALがめちゃいいコンテンツだから!!!!!!!
いや別にベイスターズに限らずだけど!イーグルスもファイターズもホークスも検討していただきたいのだけど!!!
というかスポーツチームみんなnoteやるべきだと思ってるけど!!!!
noteの活用に関しては日本の中でもだいぶ詳しい部類にいると思うので、このnoteを読んで『あれちょっとありかも』と思ったら私までご一報を!!!!
最後怒涛の畳みかけをする私!でもけっこう本気だぞ!!!
ということで12球団のみなさま、ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします!
★noteの記事にする前のネタを、Twitterでつぶやいたりしています。
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